本日以下の一般質問をさせていただきました。
【質問事項1】
大項目1 妊娠、出産、産後及び新生児にかかる経済的負担について
質問の背景
市民の方から産婦健診の経済的負担の自治体間の格差についてご相談を受けた。
そのご相談をきっかけに妊娠出産に関する経済的負担に関して様々な調査を行ったところ、妊婦健診、出産、新生児聴覚検査、産婦健診における経済的負担を軽減する必要性を感じた。
正常な妊娠・出産は病気ではないため公的医療保険の対象外である。
したがって妊婦健診や出産の費用は自由診療つまり病院が決めることとなっている。
出産費用に関しては健康保険組合や国民健康保険などから出産育児一時金として原則42万円が支給される。
また加古川市では妊婦健診、新生児聴覚検査は助成制度がある。しかしそれらの助成は費用を賄うのに十分な金額ではない場合がある。
特に新生児聴覚検査は早期に聴覚の異常を発見し適切な措置をとるため不可欠であるにもかかわらず現状では一部の金銭的補助があるにすぎない。
また産婦健診については産後の母親の体調の確認は不可欠であり、自動的に予約が入り、全額自己負担であるにもかかわらず助成制度はない。
これらの健診は母子の生命健康を守るために不可欠のものである。
したがって経済的困窮を理由に検査を断念する人がいないようにする必要があることから以下の質問をする。
小項目1 妊娠、出産、産後及び新生児にかかる自己負担額の平均について
質問事項
加古川市における、妊婦健診、出産、新生児聴覚検査、産婦健診など妊娠出産に関する自己負担額の平均はいくらぐらいかご所見を伺いたい。
小項目2 経済的負担の軽減について
質問事項
・妊婦健診、出産及び新生児聴覚検査における自己負担額のさらなる軽減に関してどのようにお考えか。
・産婦健診の自己負担額を軽減する制度の導入に関してどのようにお考えかご所見をお聞かせいただきたい。
【質問事項2】
大項目2 保育所等入所決定の方法について
質問の背景
市民の方から保育所等入所決定について自営業者がサラリーマンに比べて不平等に扱われているとのご相談を受けた。
そのことをきっかけに調査したところサラリーマンは11点から勤務時間の短さに応じて最大7点減点されるのに対して、自営業の方は中心者が10点、協力者が7点という制度設計となっていることが分かった。
確かに自営業者はサラリーマンに比べて自分で営業時間を調整できる立場にあるため保育所等に預けずとも自ら育児できるとも考えられる。
しかし、小規模の自営業者に関していえば、中心者や協力者が自ら育児を行っている間は業務が止まってしまうことになる。
この点において自営業者にとって保育所等利用の必要性はサラリーマンに比べて勝るとも劣らない状況にあるといえる。
つまり保育所等利用の必要性は個別具体的に判断されるべきであり、自営業者とサラリーマンを一律に区別することは合理的区別とはいえず不合理な差別であると考えることから以下の質問をする。
小項目1 保育所等入所決定の方法について
質問事項
保育所等入所決定時に、個別具体的に保育所等利用の必要性を判断する制度を導入してはいかがか、ご所見を伺いたい。
【以下答弁と再質問の繰り返し】
                    以上
2人、立っている人、室内の画像のようです

本日議会において以下の態度表明をいたしました。
 
「議案14号、令和4年度加古川市一般会計予算につき、態度表明をさせていただきます。
 
人口流出・出生率の低下・賑わいの喪失及び新型コロナウイルス等に起因する景気低迷との関係で、加古川市の財政状況は楽観できない状況が続いています。
 
そのような状況にあるからこそ、なお一層、市民の幸せに直結した施策を実現し、加古川を持続可能な好循環にのせるための創意工夫が求められています。
 
そこで特に期待している点を申し上げます。現在、市内全中学校において実施しているメンタルサポート事業を一部の小学校にモデル事業として拡充し、不登校やいじめ等の未然防止や早期対応に係る支援体制を構築することに関して、不登校やいじめで悩むすべての児童生徒や保護者の心に真に寄り添ったものとなるように内容や対象をさらに拡充していただきたい。
 
不登校やいじめ等の背景には発達障碍や貧困など児童生徒や保護者のみでは対応が難しい事情が隠れている場合が少なくありません。
 
そのような事情に適切に対応するためにはメンタルサポート事業の背後に多様な選択肢を提示できる体制の拡充が不可欠です。
 
たとえばこの支援体制の拡充に関連してオルタナティブスクールに対する財政支援や発達障碍の児童生徒の居場所の充実を通じて多様な学びの選択肢を児童生徒に提示できる体制を構築していただきたい。
 
以上を踏まえまして、議案第14号、令和4年度加古川市一般会計予算につきまして賛成といたします。」

令和 2年 第5回定例会(第4号 9月11日)振り返り
 
(登壇)皆さん、こんにちは。通告に従い、一般質問を質問させていただきます。
 
 「実効力ある喫煙マナー向上の施策について」。
 
 質問の背景、喫煙マナーの悪さに関する陳情を市民の方からいただいたことをきっかけに、私は、まちの清掃活動をしています。
 
毎日駅周辺を中心にポイ捨てされたたばこ等を拾い続けていますが、一向になくなる気配はありません。
 
歩きたばこやポイ捨てにより、まちの美観が悪化するのみならず、受動喫煙、子どもやペットによる誤飲、川や海に流れた吸い殻で生物たちにニコチンなどの有害物がたまり、それが鮮魚店などに並んで私たちの口に入るという多数の問題をはらんでいます。
 
加古川市においても議会や委員会で、過去に何度もこの問題が取り上げられています。
 
しかし、現場を検証すると顕著な改善は見られないように思います。
 
 そこで、実効力ある喫煙マナー向上の施策を実施していただきたい。喫煙マナーが徹底されている都市、吸い殻の落ちていない景観の良い都市になれば、市のブランド力が向上し、地域住民の満足度も上がり、転出が減少し、転入が増加すると考えることから、以下の質問をさせていただきます。
 
 実効力ある喫煙マナー向上の施策を実施することについてどのようにお考えか、ご所見をお聞かせいただきたい。
 
 以上で、壇上からの質問を終わります。
 
ご清聴ありがとうございました。
 
【答弁】
 
 「実行力ある喫煙マナー向上の施策について」ですが、本市は、平成28年12月及び平成30年12月にJR加古川駅南広場及びJR東加古川駅南広場において、日本たばこ産業株式会社の協力の下、喫煙所を設置しました。その結果、定期的なごみ等の投げ捨てに関する現地調査では、投げ捨てされた吸い殻は、喫煙所設置前の半数以下に減少しており、喫煙マナー向上に一定の効果があることを確認しております。
 
さらに、喫煙マナー向上施策として、ごみゼロの日に合わせた啓発活動やアダプトプログラム等の清掃ボランティアの実施など、市民との協働による取組を行っています。
 
しかしながら、昨年度の市民意識調査では、ポイ捨てやペットのふん害防止施策に対する満足度が低いという結果になっています。
 
 兵庫県下では、神戸市をはじめ9市において、いわゆる、歩きたばこ禁止条例が制定されており、駅周辺等における喫煙を禁止するなど、喫煙そのものを制限する施策が実施されています。
 
また、明石市では、駅前喫煙所の集約や改修を実施するなど、市の実情に応じた様々な取組が進められています。
 
本市においても、引き続き喫煙マナー向上のための啓発活動を粘り強く実施していくとともに、さらなる喫煙マナー向上に向け、他市の事例を参考に実効力のある施策について検討を進めてまいります。
 
 以上で答弁を終わります。
 
【再質問】
 
JTの喫煙所設置により半数以下になったということなんですけれども、具体的な数値があればお願いいたします。
 
【答弁】
 
 まず、JR加古川駅南の周辺でございますけれども、設置前の平成28年12月16日に調査を行っておりまして、そのときには、駅前周辺のたばこをざっと調査したところ、細かい数字ですけど、231本ございましたが、設置直後しばらくして、平成29年2月16日に調査しておりますけれども、そのときに調査しますと、77本と大幅に減少しております。
 
なお、直近では、令和2年2月26日に調査しておりますけれども、63本となっており、その効果は継続していることを確認しております。
 
 それから、JR東加古川駅の駅南側でございますけれども、平成30年12月7日設置前の調査でございますけれども、たばこの吸い殻が約100本ございましたが、設置後の平成30年12月28日には47本と大幅に減少しており、直近の令和2年2月26日の調査におきましても、18本とその効果が継続していることを確認しております。
 
【再質問】
 
今のご答弁のとおり、着実に減少しているということは、私自身も拾わせていただいて、実感しているんですけれども、東加古川駅18本、加古川駅63本、大体こんな感じかなという感じなんですけれども、やっぱり最後の詰めというか、そこから先について、何か顕著な効果を出すための施策とかを考えていらっしゃいますか。
 
【答弁】
 
この問題につきましては、本年の3月の議会でも数人の議員から同様の質問がされておりまして、駅前の美化の関係につきましては、今現在、環境部のほうでも非常に頭を悩ましながら検討している最中でございます。
 
 そのような中、いわゆる投げ捨て等の問題、それから健康増進法が改正されたことによりまして、今はそういった問題に合わせて、受動喫煙にも配慮するというような形での喫煙所の在り方について、環境部だけではなく、企画部、それから福祉部、そして建設部にも入っていただいて、今後の喫煙所の在り方についての方針について協議を進めているところでございます。
 
【答弁】
 
そのことに関して、様々な議員たちが委員会や議会で、千代田区みたいに警察OBを使って取締りに当たったらどうかというお話とか、あるいは、路上喫煙禁止エリアを設定してはどうかというご意見、あるいは見守りカメラを活用して、きちんと過料を徴収してはどうかとかいうご意見がありましたが、そのことに関して、その後半年ぐらいたちましたが何か検証されましたでしょうか。
 
よろしくお願いします。
 
【答弁】
 
今まだそこを検証する、あるいは検討する段階には至っておりませんけれども、議員がおっしゃられるとおり、例えば神戸市等では、姫路市もそうですけれども、路上喫煙禁止区域を設定してというのも一つの方策かと思います。
 
ただ、お隣の明石市のように喫煙所を集約して、人の流れから離れたところに喫煙所を設置して、環境美化と、それから受動喫煙の問題の両方を解決されているという事例もございますので、そのあたりについては十分時間をかけながら、今後どのような方向性がいいのかというのを検討してまいりたいと考えています。
 
【再質問】
 
今のことで、あんまり進んでいないなという感じはしたんですけど、特にやっぱり緊急だと思うのは、以前の議員の発言でもあったんですけれども、加古川駅南口では、病院に行く方々が乗るバスのすぐ近くに喫煙所があって、体調の悪い方々に屋根のない喫煙所から煙がもくもく出ていて、そういうのはいかがかということで、そういう事態は結構緊急性があると思うし、解決するのにそんなに物すごく難しいことではないと思うんですが、何か検討は進んでいるんでしょうか。よろしくお願いします。
 
【答弁】
 
加古川駅南の喫煙所につきましては、設置する当初、様々な場所を検討いたしました。
 
当然、今は病院へ行くシャトルバスの乗り合い所の近くになっているわけですけれども、サンライズビルの前、あるいはポリスボックスの前あたりとか、三、四か所候補を抽出した中で、その設置当時、今はもうなくなっておりますけれども、あの前にパチンコ屋がございまして、その出入口に非常にたばこの吸い殻が散乱しており、その煙の害も非常に顕著であったことから、その動線上に一番近い今のところに設置したものでございます。
 
ただ現在は、そのパチンコ屋が今はなくなっておりますので、病院に行かれる方には、煙の影響が非常にあるんではないかというご意見も多々聞いておりますけれども、物理的に場所をすぐに動かすということもなかなか難しいですので、そのあたりは、喫煙所自体の改修、あるいは、神戸市のように全くなくしてしまうというのも一つの選択肢かと思いますけれども、そういったことを十分勘案しながら、少しご迷惑をおかけしますけれども、検討してまいりたいと考えております。
 
【再質問】
 
確かにすぐ場所を変えるといっても、じゃあ、どこに持っていくんだという話もありますし、あそこは確かに動線上すごくポイ捨てが多い場所です。
 
千代田区では屋根付きの喫煙トレーラーを置くことによって、建築基準法違反にもならず、外に空気は漏れず、中でたばこ吸う人たちもエアコンが効いていて快適なんですけれども、1台1,000万円ぐらいかかるらしいんです。
 
そのことについてのご検討は進んでいるんでしょうか。
 
【答弁】
 
 喫煙トレーラーの件もお話がございましたけれども、実際には費用的な面などの問題もあることから、現在ではまだそこまでの検討はしておりません。
 
【再質問】
 
確かに費用的な問題はありますが、やっぱり健康とか命に関わるものなので、ぜひ前向きに考えていただきたいと思います。
 
 それからあと、見守りカメラを活用してというお話も過去にありましたけれども、それもなかなか見守っているだけで効果はないということですが、その後その議論が深まったとか、そういうのがございましたら教えてください。
 
【答弁】
 
見守りカメラの件については、協働推進部所管ですので、ちょっと詳細は分かりかねますが、一つの方法だと思います。
 
【再質問】
 
 今は、代わりに答弁しようにも難しいと思いますし、これ以上突っ込んでもしょうがないと思うので、突っ込まないですけれども、では、人員配置について、たばこ税を原資に人員配置を充実する、見回り隊みたいなのを配置するということについての議論は具体的に深まっているかどうかについてお願いします。
 
【答弁】
 
 その件につきましても、例えばの話ですけれども、そこを路上喫煙禁止区域にした上でという話の前提だと理解してお答えいたしますと、その路上喫煙禁止区域を設定することと、それの実効性を高めるということでのセットでの施策だと思いますけれども、それも含めまして、現在検討中でございます。
 
【再質問】
 
 ぜひ検討を継続して、実績を上げていただくとありがたいです。
 
 あと、市民のボランティアの話で、確かに私のところにも清掃活動を手伝うよという申出が多いんですけれども、それを組織化するためのボランティアの活用について、今ちょっとご答弁でありましたけど、具体的にお願いいたします。
 
【答弁】
 
先ほど答弁の中でありましたアダプトプログラムのことかと思いますけれども、これについては、市が管理する道路、あるいは公園等の公共施設について、市民が美化ボランティアとなって管理する、美化ボランティアを支援するということで実施要項に定めてあるものでございます。
 
その登録団体数ですけれども、令和2年度で34団体、登録人数が748人となっております。
 
これは団体ですけれども、これはお一人でも登録していただけますし、個人でも、あるいは企業でも登録できる制度で、登録していただいて、そういった公共施設の美化活動をボランティアでやっていただくというものでございます。
 
【市長】
 
 先ほど議員からもありましたように、この駅周辺の喫煙の件につきましては、3月の議会でもたくさんの議員からご意見をいただいております。
 
コロナ対応等で少し検討がずれたところもあるかもしれませんけれども、内部的にも先ほど環境部長が申しましたように、関係部で集まって議論は進んできているはずでして、一つの節目としましては、来年の冬に加古川駅のほうにつきましては、JTさんとの契約というか協定というか、その期間の満了が来ますから、そこは一つの節目だと思っております。環境部長が時間をかけてと申しましたのも、そこを一つ意識してのことです。
 
ですから、そこに向けて、そもそも駅周辺がもう喫煙できないようにしてしまうのか、その場合には、喫煙者の方からは、私の知り合いの方からも、逆にポイ捨てが増えるんじゃないかというお話があって、そこに対して今おっしゃられたような罰則とか取締りのようなことをして、それが本当に実効性のあるものになるかどうかとか、トラブルになるんじゃないかなとか、そういう課題もあります。
 
 一方で、明石市の事例を挙げられましたけれども、本当に煙が漏れないようなきちっとしたものをどこかに造るのかという話も選択肢だとは思っていますが、そうなると、JRの考え方もあるでしょうし、場所もありそうでなかなか本当に悩ましくて、あそこに設置しているというのも、これまでの経緯としてありますので、お金のコストの問題というよりは、そもそもそういうことを駅周辺にするのかどうかということも含めて、お尻を一つ、来年の5年たつ期間を区切りにして、結論をしっかり出してやっていきたいと思っています。たくさん質問もいただいていますし、ずるずる先延ばしにするつもりはありませんので、何とかまたご理解と建設的なご意見をいただけたらと思っております。
 
よろしくお願いします。
 
【再質問】
 
市長自ら、ずるずるこの問題を続けるつもりはないというご答弁をいただけたので、ちょっと安心しました。
 
 それと、過去のやりとりもありましたけど、JTさんとの協定がある関係上、そんな簡単になくすわけにはいかないという答弁もありましたので、来年のJTさんとの協定が切れた後どうするかということを、切れた時点ですぐに対応できるように、ぜひ今から議論をしておいていただけるとありがたいです。
 
 私が思うのは、路上でポイ捨てする人たちというのは、恐らく自宅とか自宅の庭とかではポイ捨てはあんまりしないと思うんですけれども、その民度といいますか、心の問題だと思うんです。
 
自分の部屋ではしたくないけれども、公共の場ではしてもいいという、はっきり端的に言うと、その民度が低い方がいらっしゃるということについて、担当者としてはどのようにアプローチすればいいか考えていらっしゃいますか。ご意見をお聞かせください。
 
【答弁】
 
これについては、もう先ほども議員がおっしゃったように、心の問題でもありますし、これは粘り強く啓発していくしか方法はないと考えております。ですので、先ほどの答弁の中でも申し上げましたように、ごみゼロの日に合わせた美化啓発活動について、粘り強く継続していきたいと考えております。
 
【最後に】
 
やっぱり心の問題なんです。
 
割れ窓理論という言葉を皆さんは聞いたことがあると思いますけれども、それはある犯罪学者が提唱した理論でして、まちに窓の割れたビルがあって、それを放置しておくと、周りでポイ捨てが始まって、それを放置しておくと、もうちょっと重大な問題、つまり住民のモラル低下で、地域に対して関心を持たない住民が増えてきて、地域が荒廃して、地域の振興を妨げたり犯罪が増加して、さらには地域の市民が行政のやることに対して協力しなくなってきて、そして最後には、凶悪犯罪を含めた犯罪が多発するという理論です。その理論に対しては、凶悪犯罪とか、そんな単純な問題じゃないだろうという説もあるんですけれども、ある程度実証されておりまして、例えば、東京ディズニーランドとかディズニーシーは、ポイ捨てされた瞬間にすぐに拾うことによって、割れ窓理論を応用して、日本でも珍しい成功したテーマパークになっているわけです。実際、北海道やほかの自治体でも、割れ窓理論を応用して、まちの活性化につなげている事例もあります。
 
例えば、アメリカのデパートの例ですけれども、駅前のごみを徹底的になくして、割れ窓理論の応用で、ポイ捨てを徹底的になくすわけじゃなしに、ストリートのピアノで生演奏するとか、あるいは加古川の場合、演劇を駅前で行う舞台を設置するとか、そういう前向きな方向で市民の意識、割れ窓理論を逆手にとって、地域の問題に市民一人一人が興味を持ち、そして自分たちの地域なんだからきれいにしていこう、行政のやることに協力して、誇りを持てるまちにしていこうという気分を醸成するために、市長や理事者の皆様、市民一人一人、私たち議員一人一人が頑張っていけたらなと思い、質問を終わらせていただきます。
 
 

令和 2年 第3回定例会(第2号 6月10日)一般質問振り返り
 
(登壇)   
 
皆さん、こんにちは。通告に従い、質問させていただきます。
 
 「未成年の保護観察対象者の住居確保について」。
 
 加古川市再犯防止推進計画によると、加古川市における刑法犯認知件数は減少傾向にあるにもかかわらず、検挙者数に占める再犯者の割合、つまり再犯者率は増加しています。
 
これは全国的な傾向です。
 
この傾向を受けて、平成28年に施行された再犯の防止等の推進に関する法律第4条第2項において、地方公共団体は、再犯の防止等に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地域の状況に応じた施策を策定・実施する責務を有すると規定され、また、同法第5条第2項においては、国及び地方公共団体と民間団体その他の関係者との緊密な連携協力の確保に努めなければならないと規定されています。
 
 私は、保護司として活動させていただく中で、保護観察対象者が抱える課題と向き合ってまいりました。
 
保護観察対象者が再犯を犯すことなく立ち直るためには、メンタルケア、就労、金銭等様々な要素に対する配慮が必要でありますが、とりわけ安心安全な住居の確保が必要であると痛感しております。
 
確かに、各種団体の施設など保護観察対象者に対して居所をご提供くださる団体は存在しています。
 
しかし、保護観察対象者が真に立ち直るためには、家庭的な温かさの中で自分は慈しむべき大切な存在であることを心の底から確信する必要があると考えます。
 
保護観察対象者の住居確保に際しては、保護司が、その人脈を活用して探しているのが現状であります。
 
しかし、この限られた人脈では、適切な住居を見つけることができない場合が少なくありません。
 
仮に見つかったとしても、その善意の方に負担が集中する傾向にあります。
 
例えば、ご高齢の方が自宅の一室をご提供くださったとしても、未成年である保護観察対象者と大きな年齢差があることに起因した生活スタイルのそご、例えば、起床時間やスマホとの向き合い方などの大きな違いからストレスがたまり、早晩、同居困難になる可能性があります。
 
このような社会背景のもと、保護観察対象者に継続的に安心安全な住居を確保し、再犯を防ぐためには、可能な限り多くの市民の協力が必要と考えることから以下の質問をさせていただきます。
 
 加古川市がイニシアチブを取り、子育てが終わったばかりで、未成年者と同居する感覚が鈍っておらず、体力的にもまだ余裕のある夫婦などに広く協力を要請し、協力が可能な家庭をデータベース化し、保護司から協力要請があった場合に住居確保のマッチングに協力することを希望することから質問させていただきます。
 
 市主導による保護観察対象者の住居確保の具体策についてどのようにお考えか、ご所見をお聞かせください。
 
 以上で、最初の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
 
【答弁】
 
 「未成年の保護観察対象者の住居確保について」ですが、矯正施設などの出所後、適切な住居を確保できない場合には、地域での生活基盤が安定しないことから再犯につながりやすく、住居の確保は就労の確保とともに重要な課題となっております。
 
国の再犯防止推進計画では、住居の確保策として、矯正施設在所中から出所後の生活環境の調整を行うことや、更生保護施設などの一時的な居場所の充実に加えて、地域社会における居住先の確保がうたわれております。
 
 本市におきましては、本年3月に策定した加古川市再犯防止推進計画の中で、住宅確保要配慮者の入居を拒まない民間の賃貸住宅の登録促進など、個々のニーズに合わせた支援を行っていくこととしております。
 
未成年者の場合、まずは家庭での生活を目指すべきものですが、これが難しい場合、児童相談所などの専門機関に相談の上、自立支援ホームや自立準備ホームなどの施設で支援を受けることができます。市としては、ご提案の一般家庭での受入れは様々な課題があるため、引き続き、これらの支援の情報が必要な方へ伝わるよう、矯正施設や保護観察所、保護司との連携を強化していきたいと考えております。
 
 以上で、答弁を終わります。
 
【再質問】
 
今のご答弁の中で、賃貸やホームなどのお話がありましたけど、もちろん未成年ですから、賃貸の支援があっても、自分では借りることはできず、しかも実家の両親との関係がまずい場合は、その両親の支援のもと、アパートを借りることも難しい状況になります。
 
また、ホームについて様々な施設がありますが、そこはいずれも大部屋で、とてもそれぞれのプライバシーが確保できるかどうか難しい状況であるだけでなく、やはり本人たちの切実な声を聞いていると、どうも本当にお父さんやお母さんのような存在の家庭的な環境で育ちたい、一時的であっても、そういう環境を体験してみたいという切実な声があると聞いていますというか、私自身、直接本人から聞いているんですけれども、そのことについて、もう少し踏み込んだご答弁をいただけないでしょうか。
 
【答弁】
 
保護司のお仕事をされる中で、個々の、特に未成年の方に接しておられる中では、様々な家庭の問題等も見えてきて、その子の生い立ちなんかにも深く思い至らせることがあると思います。
 
それについては、私どもも非常に敬意を表したいと思うんですが、こうした保護自体については、やっぱり第一義的な責任というのは国にありまして、市としても非常に歯がゆいところなんですが、矯正施設の入り口、中、出口、全てを通じて、その方を支えていくという仕組みづくりが必要でございまして、特に、今、矯正施設そのものの中でも改革が進んでおります。
 
例えば、接見交通について、ご家族と接見交通する機会をできるだけ増やすようなことをされたりとか、それから、当然ご本人に対しては、施設にいる間に住むところを見つける、あるいは職業に就くための訓練をされるということを中で強化されていますし、それから、ご家族の保護者会というような取組もされております。更生保護に責任を持っておられる国としては、そういった具体的な施策に取り組むことができるわけですが、我々市としては、出口を出てこられた方、いろんな方がいらっしゃるのは確かに存じ上げておりますが、その方一人一人に寄り添った施策というのは、なかなか法律、あるいは施策という平均的なところしか取ることができないので、非常に難しいです。
 
そこを埋めていただいているのが保護司の制度ということであると思うんです。
 
もともと更生保護の制度というのは、明治13年に金原明善さんが始められた慈善活動の中からスタートして、保護司制度も生まれてもう140年になります。
 
これは、一昨年100周年を迎えた民生委員制度と同じですが、要するに、福祉の制度の中にはどうしてもはざまがありまして、埋めていけないところがある。
 
その部分を埋めていただくのが民間の篤志であるということで、法が整備されても、いまだにこの制度だけは存続して頼りになっているという制度でございます。
 
 そういうことを含めて考えますと、行政が一律にご家族の方に恵まれていない方がいらっしゃるからどうですか、お世話されませんか、一緒に住んでいただけませんかということで、手を挙げられて、そういった方を登録するというような仕組みではないと思っております。ですので、むしろそういった方については、保護司のネットワークの中で、もしそういったことがデータベース化されるんであれば、それについてご協力できるところがあれば、お話をいただければ、ご協力させていただきたいと考えております。
 
【再質問】
 
私も当初は、今のご答弁のとおり、あくまでも保護司が自分の人脈を活用して見つけてくるのが原則だなということで、一生懸命電話をして、知り合いに頼んで回ったんですけれども、やはり突然の話であるということと、やはり特別養子縁組みたいに、幼い子どもを預かって、自分の好みのようにすくすくと素直に育てるというような状況ではないということから、やはり民間の個人の保護司や保護観察官のネットワーク、努力ではいかんともし難い点があります。
 
そういうことを踏まえて、ぜひ最後に要望させていただきたいんですけれども、実際、この加古川市においても、この壮絶な家庭環境の中で、暴力や性犯罪に日常的にさらされている未成年者というのは相当数いると思われます。
 
そういう子どもたちは、非常に危ういバランスのもとで保護司や周辺の大人たちをよく観察して、本当に自分たちが社会や大人を信じていいのかどうかということを非常に日々刻々と利害調整というか、そういうことを考慮して考えております。
 
こういった子どもたちにほんのひとときでもいいから、温かい家庭環境を味わっていただき、反社会集団に取り込まれたりするということはないように、これは決して、別にヒューマリズムとか優しさとかいう問題だけでなしに、将来の行政コストの削減という観点からも非常に重要だと……
 
 
 
 
 
 
 

令和元年 第1回定例会(第2号 6月 7日)
一般質問振り返り。
皆さん、こんにちは。女性の笑顔で未来を創る会と維新の柘植厚人です。通告に従い、一般質問させていただきます。
 「認知症対策について」。
 まず、質問の背景からお話をさせてください。
 このたび、政府は認知症対策の大綱の素案を示しました。
その中で、認知症の発症により生活上の困難が生じた場合でも、重症化を予防しつつ、周囲や地域の理解と協力のもと、本人が希望を持って前を向き、力を生かしていくことで極力生活上の困難を減らし、住みなれた地域の中で尊厳が守られ、暮らし続けられるようにするため予防の取り組みと共生の取り組みを車の両輪として進めると規定されています。
確かに、予防の取り組みは重要です。
しかし、認知症について確実な予防方法はいまだ確立されていません。
また、予防を強調し過ぎると発症した人の努力不足という誤解・偏見を与えてしまうおそれがあります。
誰もが認知症になる可能性はあります。
例え認知症を発症したとしても希望を失うことなく、自分らしく人生を全うできるやわらかい共生社会をつくりたいと思っております。
人類史上類のない速度で高齢化が進む我が国日本において、世界の希望となる新しい制度を加古川市で確立していただきたいです。
したがって、以下の質問を行います。
 1、加古川市における認知症患者の増加に伴い、支援策充実の必要性が高まっていることを明確にする前提として質問させてください。
 「加古川市における認知症患者の数と、今後の見通しについて」教えてください。
 2、政府が出した認知症施策の大綱を受けて、加古川市において認知症患者やその家族が地域と共生する施策のさらなる充実が必要であると考えます。
したがって、質問をいたします。
 「認知症患者と地域が『共生』するための施策と今後の取り組みについて」教えてください。
 3、福祉サービスは申請主義が採用されています。
つまり申請しないとサービスを受けられないという原則が採用されています。
また、認知症の発症から終末期までの各段階で利用することができる制度は刻々と変化していきます。
認知症患者やその家族にとって、各課にまたがっているさまざまなサービスを把握して適時適切に申請することは困難です。
したがって、ワンストップで適切な情報を提供して各課に引き継ぐ制度が必要であることから質問いたします。
 「認知症に関する様々な支援をワンストップで提示できる制度の新設について」教えてください。
 以上で、壇上での質問を終わらせていただきます。
ご清聴ありがとうございました。
【答弁】
 「認知症対策について」のうち、「加古川市における認知症患者の数と、今後の見通しについて」ですが、本市の認知症の方の数については、市が把握できる要介護・要支援認定を受け、日常生活自立度が2以上である方、これは何らかの支援が必要な方ということになりますが、その方については、本年4月末現在で4,480人となっております。
ただし、要介護・要支援認定を受けていらっしゃらない方で、認知症の方がいらっしゃるのではないかということが考えられますので、国が示している認知症有病率から推計しますと、およそ1万1,800人、これは65歳以上人口である7万1,985人の16.4%と考えられています。
それらの方が認知症であるのではないかと考えられます。
 今後の見通しですが、いわゆる団塊の世代が75歳以上になる2025年(令和7年)には、先ほどの認知症有病率から推計すると約1万3,400人、これは65歳以上の推計人口7万2,236人に18.5%を掛けた数字でございます。
1万3,400人となる見込みです。
 次に、「認知症患者と地域が『共生』するための施策と今後の取り組みについて」ですが、本市においては、地域包括ケアシステムの構築のため、国の認知症施策推進総合戦略、新オレンジプランに基づき、さまざまな施策を行っています。
 認知症の方の地域での暮らしを支援する事業としましては、認知症への正しい理解の普及促進を図るため、地域、企業、学校等における認知症サポーター養成講座の実施や、毎月の認知症教室や年1回の認知症イベントを開催しております。
 また、認知症の方やその介護者、支援者を地域で支援するため、認知症カフェの設立や初期の運営を補助する事業、地域包括支援センターによる介護者のつどいの開催、認知症の方を事前に登録し、行方不明時に関係機関・団体が協力して早期発見を図る認知症高齢者等の見守りSOSネットワーク事業なども実施しております。
今後も、認知症の方やその家族が、住みなれた地域の中で自分らしく安心して暮らし続けることができるよう、効果的な支援について検討してまいります。
 次に、「認知症に関する様々な支援をワンストップで提示できる制度の新設について」ですが、現在においても、地域包括支援センターの専門職や高齢者・地域福祉課の認知症相談員が窓口となって相談を受け、認知症の方が必要な情報を提供しております。
 また、必要に応じて各部署や関係機関、事業所等へ紹介、引き継ぎを行っております。
認知症の方が抱える問題は、認知症の種類や進行度、その人を取り巻く環境によりさまざまであり、相談を受けながら、その人に応じた支援やサービスの情報を提供する必要があります。
今後とも必要な情報提供に努めるとともに、各部署や機関との連携を図ってまいります。
 以上で、答弁を終わります。
【再質問】
順次、再質問させてください。
 現在、4,480名の要介護・要支援の方がおられて、推定では、大体1万1,800人ではないかということなんですけれども、その中に若年性認知症も問題になっていると思いますが、いわゆる65歳未満で発症してしまって、お子様も奥様も養っていかなきゃいけないのに、これからどうしようという方とか、そういう方の数字とかはどうなっているでしょうか。
教えてください。
【答弁】
40歳以上で特定の疾病、高齢に係る特定の疾病の方については、介護保険制度の対象となります。
その方につきましては、40歳以上で65歳未満の方につきましては266人いらっしゃいます。
ただ、この中で若年性認知症の方が何名かという正確な数字については把握しておりません。
おおむねこの266人の方々の多くは、がん患者さんでいらっしゃいまして、若年性認知症患者の方については、これは恐らくなんですが、数十名、20名から30名といったような数字ではないかと考えております。
【再質問】
現時点で大体20名から30名ぐらいじゃないかということなんですけれども、その方に対する具体的な支援の内容とか、あと今後の見通し、団塊世代の方に関しては2025年ぐらいには、大体1万3,400人ぐらいになるんじゃないか、全体の18.5%ぐらいになるんじゃないかという見通しですけれども、若年性認知症に関しては、今後ふえる見通しとか、何か計算式とかあるんでしょうか。
よろしくお願いします。
【答弁】
若年性認知症の方は、今後ふえるかどうかということに関する今のところは、そういった研究、あるいはそういった見込み等については把握していないものと考えております。
【再質問】
ある意味、幼い子どもを育てて、学費も稼がなきゃいけないお父さん、あるいはシングルマザーの方が発症する若年性認知症というのは、もう養わなきゃいけない方がいらっしゃらないご高齢の方に比べると、本当に悲惨な状況になる可能性は非常に高いんですけれども、ぜひ今後とも若年性認知症についても取りこぼしがないように研究を続けてくださればと思っております。
 続けて、質問の2について。
 共生に関して、新オレンジプランに基づいて、地域でサポート養成講座とかしている、あるいはカフェや集い、見守りSOSネットワークなどをしているということなんですけれども、それぞれ何かばらばらに動いている感じがしまして、いただいた資料を見てもそうなんですけれども、それぞれを市がコーディネートして、適切な支援を、まさにその支援を必要としている方とつなげる仕組みとか、そういうことを現在あるのか、それから、もしないんなら、今後何かする予定があるのかについて教えてください。
【答弁】
認知症の方に限らず、介護保険制度をお使いいただける方については、ケアマネジャー等がその方についておりますので、介護保険制度、あるいは市の介護保険制度以外の制度につきましても、使える制度については、ケアマネジャー等が、その介護プランの中に織り込んで、その方の支援をしていくという形になっております。
 市の施策について、ばらばらに見えるというお話がございましたが、先ほども申し上げましたように、新オレンジプランに基づく政策がほとんどでございます。
もともとオレンジプランは平成25年度からの5カ年計画でしたが、新オレンジプランについては、それを平成27年に見直したと。
計画期間途中に見直したというのはなぜかというと、もともとオレンジプランのほうが、認知症の方ご本人であったり、あるいはそのご家族の方、認知症に限らないんですが、要するに介護の必要な方と、そのご家族の方に対する視点が欠けているという批判が非常に多かったので、平成27年に見直しされたという経緯がございます。
ですから、新オレンジプランについては、認知症の方、あるいはそのご家族の方の視点に立った施策が盛り込まれたものと考えております。それに基づいた施策を市として実行しておりまして、ばらばらに見えるということではございますが、それは、その方、その方に応じたサービス、あるいは施策を提供させていただいているということですので、議員もおっしゃったように、いろんなところ、いろんな段階でサービスが必要になってきますので、それに応じた形でサービスを提供させていただいているということになると思います。
【再質問】
ご家族とか、患者さん本人たちの視点が欠けていたという課題があったということなんですけれども、実際に例えばハローワークとかいろんなところへ行って、非常に悲しい思いというか、つらい思いを、受け答えについて傷ついたとか、そういうお声も先日ご担当者様からこれぐらい資料いただいたわけですけれども、これ資料いただいてすごい思ったのは、いろんな部署にまたがっている資料を、特定の加古川市の高齢者・地域福祉課さんの窓口に置いてあるということはすごい良心的だなと思いました。
いろんな窓口を回らなくても、ここの窓口のカウンターに置いてあるものを全部持って帰れば、一通り兵庫県のもの含めてありますよという点では、非常に親切だと思ったんですけれども、やっぱりあれから時間をかけてどれだけ読み込んでも、これだけ資料をどさっといただいて、自分や、あるいは自分の家族がちょっとまずい状況になってきたぞと、どの資料のどのページを見て、どこに行けばいいんだろうって、何か裁判所とかも書いてあるけれども、本当にこれ裁判所に行ってどうこうするような問題なのかしらとかいう、そういうところに対する配慮がちょっと足りないかなと思ったんですけれども、そういう視点が欠けていたということでしょうか。
それとも全然また別の何か不満があったから、反省して何か改めたということでしょうか。
よろしくお願いします。
【答弁】
 先ほど申し上げましたご本人なり、ご家族の視点が欠けてたという部分につきましては、どちらかというと、その施策自体がサービスを提供する側の視点に立ったものであって、ご本人、ご家族が本当に必要とする施策が盛り込まれていなかったという部分が大きいと思います。
 新オレンジプランでは、ご家族に寄り添えるような施策、先ほど申し上げた施策はまさにそういった施策だとは思うんですが、そういった施策が盛り込まれているということになります。
それぞれの制度が非常に多岐にわたっておりまして、次のご質問でもありますが、一本化というような話もあるとは思うんですが、本当に必要な施策というのが、これは庁内の各部署にまたがっているし、あるいは関係機関も含めての話になってきますので、なかなかワンストップでということにはならないんですが、ただ、先ほどの答弁でも申し上げたように、地域包括支援センターなり、あるいはパンフレットをお持ち帰りいただいた高齢者・地域福祉課では、ちゃんと専門の相談員も置いておりますし、一人一人の状況を詳しく聞く中で、それについての適切なサービスを提供させていただいているということで、当然、他部署の他機関の資料も一本化しておればわかりやすいであろうということで、窓口一つにまとめておりますが、当然その資料について、ある程度のご説明をできるような力も当然相談員のほうがつけておりますし、ただ、どうしても例えばハローワークの仕事は、市ではできないですし、年金の仕事は社会保険庁でないとできないですし、それから、いろんなお困り事の中で、裁判所の話でいえば、成年後見の制度を利用するということになりますと、当然そういった弁護士さんなり裁判所との調整が必要になってきますし、なかなかそれは市が直接サービスを提供するのではなくて、アドバイスする程度しかできないんですが、あらゆる場面でお困りごとについて対応できるような態勢はとっていきたい。また、とるように努力しているところでございます。
【再質問】
 確かに、私も窓口に行って非常に感じたのは、窓口の方がすごい丁寧で、温厚で優しく質問に対して答えくださっていることに関して、非常に感激したんですけれども、実際まだ認知症を発症していない私であっても、この資料とかアドバイスにしたがって、必要なサービスを特定して、必要な書類を書き上げて、適切な部署を、中には、何か神戸地方裁判所姫路支部とか書いてあるところ、そこまで行くのか、どうやって行くんだろうって多分、自分が認知症にかかってきたら思うし、気力も体力も衰えてきて、何か途中でもうどうでもよくなってきて、やっぱりもうこんなに時間もかかるし、何かお金もかかるみたいだぞっていうことで諦めてしまうと思うんですけれども、今のこのネット社会において、例えば、市役所の特定の窓口に行けば、そのネット回線を通じて、例えばそれぞれの部署につないでいただいて、その脇に、市役所の専門の担当者がいて、こういう質問を今しているんで、こういう受け答えが求められていますよということを答えていただけるようなシステムとかあればいいなと思うんですけれども、その点についてはどうお考えでしょうか。
よろしくお願いします。
【答弁】
 市が一つの窓口であらゆることができるようにというお話だとは思うんですが、それはできるだけ可能な限り、一本の窓口でできることが望ましいとは考えております。
ご相談をいただいたときに、その方が使える制度とか、使っていただける制度、あるいは使っていただいたほうがいい制度については、相談員がきちっとご説明し、また、どうしても市役所外の機関でありますと、その機関に行ってくださいというお話になってしまうんですが、市の内部の手続であれば、例えば、高齢者・地域福祉課に来られた方が、介護保険の手続が必要になって、介護保険の窓口に行ってくださいということで行っていただくこともありますし、その方がご高齢で、その窓口を動くことが非常に困難であれば、介護保険課の職員を呼んで、高齢者・地域福祉課の窓口で対応するということもございます。
その方その方に合わせた一本化といいますか、ワンストップでできる体制、できる限りの体制はとりたいと考えておりますが、全てを網羅して、サービス提供を一本でできるかというと、それはなかなか難しい。
これは特に他機関の状況、他機関が所管しているものについては、市ではなかなか実行できないので、一本ではできないところもあるなと感じております。
【再質問】
日本に1,700以上自治体がある中で、恐らく私のような質問は結構あると思うんですけれども、先端地域とかの研究、例えば先端地域ではこれぐらいアウトリーチというか、おせっかい主義というか、かゆいところに手が届くような、そういうような感じで認知症患者を早い段階で見つけて、悪化することを防ぐことによって、市に対する、ひいてはその自治体に対する財政負担を軽減するための工夫をしてとか、そういう研究とかはまだ始まっていないでしょうか。
あるいは、もう内部では始まっているのでしょうか。よろしくお願いします。
【答弁】
 結論から申し上げますと、そういう研究は市の中では行っていないというところになります。
今のお話の中では、ある方が悪化することによって、財政負担がふえるので、そのためにということであれば、余計ちょっと私は問題だと思ってまして、これはこのたび国ほうがまさに大綱を示されましたが、それははっきり言って、これ以上認知症の方がふえて、国の財政に危機が迫るとまずいという発想から、大綱が示されたもので、それについては、新聞報道でもありますように、一昨日、根本厚生労働大臣も、その大綱における数値目標等については配慮に欠けていたということで取り消しされましたし、そういった大綱に基づくような考え方は、新オレンジプランでいう、せっかくご家族に寄り添った、ご本人に寄り添った施策を盛り込んでおるにもかかわらず、またその見直しに係る大綱が、そういった発想でつくられるということは、非常に私は危惧しておりまして、誰もが本当に自分らしく過ごせるということが共生社会でございますので、その意味でいいますと、認知症が悪化しないと、それはご本人にとっては多分そういったご希望もあるのかもわかりませんが、仮に悪化しても、暮らしていける社会の実現ということのほうが、我々としては目指したい世界だと思っております。
【再質問】
今のご答弁に関してすごい感動したのは、私も全く同感でして、今月の3日に政府が発表した大綱に関しては、もう本当に本心としては、国の国家財政の負担を軽減するために、もうご自分の責任で生きていってください、予防を十分にしなかった国民に対しては、もう政府は助け切れませんというような、本心がちらちら見えるような内容でした。
それで実際に、もう先日には余りにも政府に対する批判が大きいので、予防の柱は維持するけれども、でも数値目標は撤回しますということで、そのことに関して、私と同じように政府のやり方に対して憤りを感じておられるということをこの公開の場で言っていただけただけでも非常に私は感激しております。
 そして、実際に共生って今おっしゃいましたけれども、このご担当者様が考える加古川市における認知症患者と一般の市民との共生のイメージについて、もうちょっと具体的に教えていただければありがたいです。
【答弁】
共生社会ということにつきましても、ちょっと抽象的になるかもわからないんですが、これは認知症の方に限らない話であって、例えば、私ども障がい者福祉も所管しておりますが、障がいをお持ちの方であってもなくても、それから認知症であってもなかっても、結局あらゆる方が、男性でも女性でも、あるいは性同一性障害の方であっても、自分らしく暮らしていけるということが共生社会だと思っておりますので、それに向けた施策ということが、我々がとるべき施策と考えております。
ちょっと非常に抽象的で申しわけないですが、共生社会というイメージということであれば、そういうお答えになると思います。
【再質問】
非常に確かにイメージは抽象的でありますけれども、非常に人間味あふれる感じで、ご自身の言葉で語っておられるということに関しては、非常に感謝しております。人類がまだ経験したことないぐらいの超高齢社会に突入して、恐らく、私たちが年をとるころには、もう周りは認知症患者だらけになると思うんですけれども、それに関して、認知症患者を認知症じゃない若い方が支えていくことがもうできない時代において、弱っている人同士助け合うという共生社会のイメージについて、もうちょっと掘り下げた話をしていただけるとありがたいです。
【答弁】
今議員おっしゃったように、今後2025年、あるいは、さらに先になれば、多くの方が高齢者になるわけで、高齢になればなるほど、要するに長寿が可能になればなるほど、認知症の方もふえていくと。
これは、高齢になれば認知症になるのは当たり前ということの考え方に基づけば、当然、長寿化が進めば、認知症の方がふえてくるということになります。議員おっしゃったように、5人に1人ぐらいが認知症ではないかという時代がすぐそこまで来ている。それは確かなことで、ですから、認知症の方が認知症の方を支えるということもあり得ると思うんですね。認知症も程度もありますし、それから、先ほどおっしゃった若年性認知症の方もいらっしゃいます。
若年性認知症の方であれば、議員もおっしゃったように、いろんな問題、当然、高齢者の方であれば、先ほどおっしゃったように、子育て等も済んでおるし、ある程度仕事についてもリタイアされている方が多いとは思うんですが、若年性認知症の方であれば、お仕事のこともありますし、それから子育てのこととか、いろんなことが心配になってこられると思います。
ですから、本当にその方その方に応じた対応ができるように我々は考えていく必要がありますし、そこで、また助けていただく市民の方をより多くするということで、先ほど申し上げた認知症サポーター事業についてもそうなんですが、認知症のことを正しく理解していただいて、その地域の中で、認知症の方を支えていただける方ということで考えております。
こういった方をどんどんふやしていくことによって、みんなで支え合うというような社会がつくっていければいいのではないかなと考えております。
【最後に】
 最後に、認知症支援の限界について要望を述べさせていただき、終わらせていただきます。
 確かに、手続上の問題から申請主義が原則です。
つまり、ご自分やご家族自身が制度を学び、適時に適切な必要書類を揃え、しかるべき期間に申請せねば支援を受けることはできません。
 また、認知症に関する情報は非常にデリケートな個人情報です。
したがって、市とか地域住民の周辺住民の方々が積極的に認知症のおそれのある方の情報を集めることに関しては、個人情報保護の必要性から非常に危険が高いです。
 しかし、現在の日本の現状に鑑み、この申請主義の原則を貫くことが妥当でない事態が生じていることは、何度もきょう述べたとおりです。
老夫婦だけの世帯、老人の単身世帯、子どもの養育期間中に若年性認知症にかかってしまった働き盛り世帯などは、適切な支援を得ることなく人生が行き詰まってしまう可能性があります。
真に支援が必要な人々とは、このように申請主義の原則が妥当しない方々といっても過言ではありません。
今この議場にいる我々もこのことと無関係ではありません。
これから我が国は人生100年時代に入ります。
少子高齢化が進む中、誰もが認知症にかかり、孤立してしまうおそれがあります。
ぜひ、これからもこの分野の先端施策の研究を続けてください。
人類史上類を見ないスピードで高齢化が進むわが国において、世界の手本となる制度をつくってください。
子供、、「認知症対策について (2019年6月議会)」というテキストのマンガのようです

議会における質問の振り返り。
 
平成31年 第1回定例会(第2号 3月 5日)
 
(登壇)皆さん、こんにちは。女性の笑顔で未来を創る会と維新の柘植です。
 
通告に従い、会派を代表して質問させていただきます。
 
 岡田市長におかれましては、「結婚から子育てまで“ぐうっと”応援するまち」をスローガンに、出会い、結婚、出産、子育てを応援する事業を展開するとともに、加古川市の魅力を内外に発信するなど、その行政手腕を大いに評価しております。
 
平成31年度の施政方針においても、基本目標の一つである「安心して暮らせるまちをめざして」では、各世代が安心して充実した生活を送ることができるよう、さまざまな施策に取り組むと決意を表明されています。
 
とりわけ、安心して妊娠、出産、子育てができる支援体制を確保するとの思いで、待機児童解消対策、保育士の確保、私立認可保育所等における看護師配置の促進、児童クラブの質・量ともの充実、向上に取り組むことは、子育て世代にとって働きやすい環境が整いつつあり、さらに充実させるとの市長の思いは大変心強く思います。
 
 このような中、一方では、働き方改革に注目が集まっています。働く子育て世代を周りからサポートすることは重要であり、異論はありませんが、働いている勤労者の地位向上であるとか、働きやすさの追求という勤労者目線での環境改善ということは施政方針には触れられていないように感じました。
 
みずから余暇を楽しみ、ストレスを解消し、仕事に、子育てに頑張れるという勤務環境を充実させることも働く子育て世代を支援する両輪の一つであり、市として取り組むべき重要施策であるとの考えから、働く者の環境改善について、市長のお考えをお聞きします。
 
 現在、我が国では働き方が社会経済構造の変化に対応できず、仕事と家庭生活を両立することは困難です。
 
自己の存在価値や喜びを実感しながら働くことと、明朗・愛和の精神にあふれる家庭を持つことの調和を社会全体で探求する必要があります。
 
この探求なくしては社会の活力を維持しつつ、安心して家庭を持つことができる社会を実現することは難しいです。
 
 かかる社会を実現するために、みずからの意思によって職業生活を営み、または営もうとする女性の個性と能力が十分に発揮されることが一層重要です。
 
このため、女性の職業生活における活躍を推進し、豊かで活力ある社会の実現を図るために、平成27年8月、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法が成立しました。
 
 加古川市においても、女性活躍推進法15条に基づき、一人一人の女性が個性と能力を十分に発揮できる環境を整備することを目的として課題を明確化し、実効性のある行動計画を策定するため、次世代育成支援女性活躍推進加古川市特定事業主行動計画を策定しました。
 
本市の行動計画での女性職員の活躍の推進に向けての数値目標として女性の管理職の割合、男性の育児休業の取得率などが挙げられていますが、現時点での状況と、これからの取り組みに関する目標、決意をお聞かせください。
 
 また、加古川市男女共同参画行動計画の基本方針4、男女が仕事も家庭もともに担う社会づくりに関して、現時点での状況と、これからの取り組みに関する目標・決意をお聞かせください。
 
 以上で、最初の壇上からの質問を終わらせていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。
 
【答弁】
 
(市長登壇)   
 
女性の笑顔で未来を創る会と維新を代表しての柘植議員さんのご質問に対しまして答弁させていただきます。
 
 「女性活躍の推進について」のうち、「加古川市特定事業主行動計画について現時点での状況と、これからの取り組みに関する目標・決意」の項目についてですが、本市におきましては、これまでの次世代育成支援に関する取り組みに加え、女性職員が個性と能力を十分に発揮でき、安心して職務に取り組むことができる環境の整備を目的として、平成28年4月に、次世代育成支援女性活躍推進加古川市特定事業主行動計画を改定いたしました。
 
 この計画には、8つの数値目標を掲げておりますが、主な項目の現状として、平成29年度の年次休暇の平均取得日数は目標値14日以上に対し、11.73日、平成30年度の女性管理職の割合は目標値15%以上に対し、14.7%、女性監督職の割合は目標値25%以上に対し、25.9%、男性の育児休業の取得率は目標値10%以上に対し、6.3%となっており、目標値に達していない項目につきましても目標値に近づいてきております。
 
 今後につきましては、本市の女性職員の割合が年々上昇している中、女性活躍を推進していくためには、女性職員の監理・監督職への登用を拡大していくことが不可欠であると考えております。
 
 そのためには、子育てをしながら、職業生活において活躍するロールモデルの確立や男性が育児等の家庭における責任を果たすよう意識改革と働き方改革を進めるなど、さらなる女性活躍に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えております。
 
 次に、「男女が仕事も家庭もともに担う社会づくりに関して現時点での状況と、これからの取り組みに関する目標・決意」の項目についてですが、平成27年9月に公布施行された女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法の趣旨を踏まえ、本市におきましても、平成28年3月に策定した第4次男女共同参画行動計画において、男女が仕事も家庭もともに担う社会づくりを基本目標の一つに掲げ、女性の活躍を推進する環境づくり、仕事と家庭の両立を目指した環境づくりに重点的に取り組んでいるところです。
 
 具体的な施策といたしまして、保育所や児童クラブなど働きながら子育てしやすい環境の整備と充実、女性の再就職や起業を支援するための相談窓口の開設やセミナーの実施など関係各課一体となり、取り組んでいるところです。
 
 また、ワーク・ライフ・バランスセミナーや商工会議所や県など関係機関との連携による女性活躍推進セミナー、ハローワーク加古川との連携による就業支援セミナーの開催などを通じて、事業者や就労を希望する女性を初め、広く意識啓発を行っているところです。
 
 こうした取り組みにより、計画の成果指標として掲げております子育てと仕事が両立できる環境に満足している市民の割合については平成29年4月現在の38.1%から、平成30年4月現在は42.7%に、また、保育所の待機児童数は平成29年4月現在の77人から、平成30年4月現在、17人に、さらに児童クラブの待機児童数は、高学年の受け入れを拡充しながらも、平成29年4月現在の66人から、平成30年4月現在、28人に、と一定の成果があらわれていると考えております。
 
 男性も女性も一人一人が仕事にやりがいを持ち、充実した生活を送ることができる社会を実現するためには、それを支援する環境づくりと、当事者だけでなく、事業者を含めた社会全体の意識啓発が重要と考えております。
 
今後も引き続き男女がともに仕事と家庭を担う社会の実現という目標に向け、環境整備を進めるとともに女性のキャリアアップ、男性の家庭参画の推進や事業者に対する積極的な働きかけを通じて働く場における男女共同参画の推進に取り組んでまいります。
 以上で、答弁とさせていただきます。
 
【再質問】
 
市長、ご答弁ありがとうございました。
 
 今の市長のお答えの中で、県との連携、ハローワークとの連携というお言葉がありましたが、県との連携というのは非常に重要でして、実際、市民の皆様は、生活していて別に、これは市の担当だねとか、これは県の担当だねというような意識はなく、生活しているものですから、この県との連携で、私が今、質問した分野において、具体的にどのような取り組みをされているのかについて、もし、今、可能な範囲でお聞かせいただけるとありがたいです。
 
【答弁】
 
具体的に、事業名等挙げられればよかったのですが、今、準備ができておりませんので、また追ってお伝えをさせていただけたらと思います。ただ、もうおっしゃるとおり、市民の皆様からすれば、市の業務なのか、県の業務なのか、どちらでやっている事業なのかということは全くその差を意識されず、ほとんどの方が生活されていると思いますので、我々としましても、お互いにどういった事業をしているのかということは常日ごろ、共有をするように心がけておりますし、役割分担がある分野におきましても、きちんと連携をすることで、あっちに行ったり、こっちに行ったりということにならないようには気をつけているつもりでございますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
 
【再質問】
 
 ご答弁ありがとうございます。
 
 あと、特定事業主行動計画について、いずれの数値も目標数値には、例えば年次休業の平均取得日数を14日にしますというのに関して現在11.7日ですとか、女性の管理職の割合は15%にしますという目標に対して現在14.7%ですということで、いずれも目標数値には達していませんけれども、毎年、確実に数値が改善されているということについては、非常に難しい分野なのにすばらしいなという、率直に尊敬いたします。しかし、この数値は改善されていますが、肝心の女性の職員の側が、この流れに乗って、ぜひ、自分も頑張って管理職にチャレンジしたいとか、そういう動きというか、そういう傾向はもう既に顕著にあらわれ始めているでしょうか。
 
もし、わかる範囲でご答弁よろしくお願いいたします。
 
【答弁】
 
今のご質問のような形でアンケートを取ったりしたことはないのではないかと思いますけれども、先ほどの答弁の中でも申しましたように、ここ数年だけ見ましても、もう新しく入ってこられる新任の、新入の職員は半分以上、女性というような状況になってきております。多くの方が、また育児休暇に入られたりしていられているという状況もあります。
 
ですから、私たちといたしましては、いかに、職場復帰を含めて働きやすい環境をつくり上げていくかということに尽力をしているつもりであります。
 
そういう中から、個々人が自分自身の人生をどのように設計してくるかということだと思いますので、私たちとしては、もう一人でも多くの女性の方がどんどんどんどんと上を目指して、また、職場に戻り、働いていただきたいというふうに思っておりますし、ひとえに、今、本人がどのような人生設計をするかというところにもよるのかなというふうにも思っております。
 
 ただ、女性だから、男性だからといって昇進しやすいとか、そういうものではないとは思っていますので、やはり大きな組織でもありますから、ちゃんと実務の経験が整った上で昇格はしてきていただかなければなりません。そういう意味では、私たちは仮に出産を経られましても、女性の方がまたキャリアを継続していくことができるような環境を年々整えていきたいというふうに思っております。
 
【再質問】
 
ご答弁ありがとうございます。
 
 先ほどロールモデルの確立というお話がありましたけれども、これはすごく大切だと思います。
 
なぜなら、実際に立派な概念とかを聞かされても、人間というのは、目の前に、こういうすばらしい、すてきな先輩になりたいなというような人がいなければ、実際には自分の人生にこのすばらしい概念を落とし込むことは難しいんですが、このロールモデルの確立という、先ほど市長がおっしゃったことに関しては、具体的にはどういう取り組みをされているのでしょうか。
 
【答弁】
 
特定の一人の人にフォーカスをして、その人の成功事例をつくっていくというようなやり方をとっているわけでは決してないんですけれども、公平にといいますか、きちんと働きやすい環境を提供していって、一人でも多くのロールモデルが確立されて、また、それを見て、自分もそうなりたいと思うような人がふえるようにしていきたいというふうに思っております。
 
 
【再質問】
 
 ご答弁ありがとうございます。
 
 あと、男性側の意識改革ということも先ほどおっしゃっていましたけれども、実際になかなか、仕事はあくまでも男性がやって、赤ちゃんが生まれたら、女性に休んでねという意識は根強く、まだ残っている部分があると思いますが、その辺に関する抵抗とか、そういうものは感じていらっしゃるでしょうか。
 
 
【答弁】
 
我々自治体といたしましては、例えばワーク・ライフ・バランス自体も含めて、また、女性と男性の役割だったり、男性も育児に参加ができる、また、家事ができるであったり、そういうことも、今、社会のトレンドとしてありますから、民間企業の一つの模範といいますか、範となれるような職場でありたいというふうには思っておりますので、内部におきましては、まさにこういう柘植議員との質疑、答弁も各職員も認識をしているはずですので、例えば男性職員からすれば、あ、自分も育児休暇を堂々と取っていいんだなというふうに思ってもらえると思います。
 
ですから、そういったことを私たちもちゃんと応援できるようにしていきたいと思いますし、また、その人が職場にも戻ってきやすい状況でなければならないとも、周りの職員も思っておりますから、そういう民間企業の一つ範となれるようなことを、自分たちとしては目指していきたいというふうに思っております。
 
【再質問】
 
ありがとうございます。
 
 実際、市役所に就職できる方というのは、やはり能力的にも環境的にも非常に恵まれた方が多いと思うんですけれども、民間のこの地域の中小企業に就職した方々にも、この流れの恩恵を受けれるように、官民挙げて女性活躍を推進する仕組みを強化するために、女性活躍推進法に基づく認定企業、いわゆるえるぼし認定企業が公共調達で有利になるという国の仕組みを加古川市においても導入するといいのではないかなと私は思うんですけれども、市長のお考えをお聞かせください。
 
【答弁】
 
今、ご提案いただいた件につきましても、一度また勉強させていただいて、私なりに研究させていただきたいなというふうに思っております。いずれにいたしましても、いろいろな取り組み、国として進めていこう、価値観を変えていこうというような取り組みがあって、それを進めるために、例えば公共調達において何か仕組みを変えるでありましたり、そういうやり方も一つの手法だとは思いますので、今、ご提案のありました件につきましても、ぜひ勉強させていただきたいなと思います。
 
【最後に】
 
 ご答弁ありがとうございました。
 
 最後にですけれども、今現在は、もう世界、人類社会は物すごいスピードで変化しています。
 
実際に今の日本では個人の努力ではなかなか仕事と家庭を両立させるのは難しい状況、仕事のノルマが厳しくて、かつ子育てにお金がかかるといった厳しい状況がありますので、今後とも市長におかれましては、思い切った仕組みづくりをつくることによって、この地域に生まれ育った方が、この地域で働き、結婚し、出産し、子孫を残したいと思えるような社会づくりに努力してください。よろしくお願いいたします。
 
 以上、私の女性の笑顔で未来を創る会と維新を代表しての質問を終わらせていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。
 
 

「こども食堂について」
 
一般質問振り返り
 
※は現時点における私見です。
 
※その後広報かこがわで、こども食堂を特集していただきました。
 
※私は、こどもの居場所作りや、みまもりの観点から、一小学校区に最低一つはこども食堂があることが望まれると考えます。
 
※また持続可能な体制を構築するためにもこども食堂に対する公的な経済的支援も必要と考えます。
 
※さらにオーガニック食材等安心安全な食材を提供できるこども食堂の実現を切望します。
 
なぜなら人の心身の状態は食べているものにおおいに影響をうけるからです。
 
もっといえば私たちはの心身は私たちが食べているものでできているといっても過言ではないからです。
 
平成30年 第5回定例会(第3号12月 6日)。
 
質問事項2、「こども食堂について」。
 
 質問の背景。
 
未来の社会を担う子供たちの心身の健やかな成長のためには、温かい人々に囲まれ、楽しく食事をする経験が不可欠である。
 
しかし、現実には、さまざまな事情により、それがかなわない子供たちが少なくない。
 
この問題を解決するために、加古川市内においても複数の子ども食堂が市民の手によって運営されている。
 
ただ、これらの食堂は、市民のボランティアによって運営されているため、さまざまな課題がある。
 
したがって、子ども食堂を支援する施策をとるべきだと考えることから、以下の質問をする。
 
 小項目1、「支援アピールについて」。
 
 質問の背景。
 
子ども食堂の認知度を高めるため、広報紙によるアピールが有効であると考えるため、以下の質問をする。
 
 質問事項。
 
加古川市が、子ども食堂の意義・存在を広報紙などで市民にアピールすることについての所見はどうか。
 
 小項目2、「常設場所・常駐スタッフ整備支援について」。
 
 食器や食材等を寄付したい、あるいはボランティアスタッフとして登録したいと考えた市民の方々が、いつでもその希望をかなえることができる体制が必要であると考えるため、以下の質問をする。
 
 質問事項。
 
子ども食堂の常設場所・常駐スタッフ整備に対して、市が支援をすることについての所見はどうか。
 
 小項目3、「保険料、食材費、光熱費等ランニングコスト支援について」。
 
 子ども食堂を安全、安心、継続的に運営するためには、保険料、食材費、光熱費などのランニングコストが必要であると考えるため、以下の質問をする。
 
 質問事項。
 
保険料、食材費、光熱費といったランニングコストを市が支援することについての所見はどうか。
 
 小項目4、「学習支援について」。
 
 質問の背景。
 
各家庭間の教育格差は貧困の連鎖につながっていると考える。
 
したがって、子ども食堂における食事の前後に学習支援を行う必要があると考えていることから、以下の質問をする。
 
 質問事項。
 
子ども食堂における学習支援に必要なホワイトボード、教材、塾講師の派遣などについて、市が支援することについての所見はどうか。
 
 以上で、質問事項2の最初の質問を終わります。
 
【答弁】
 
 「こども食堂について」のうち、小項目1、「支援アピールについて」、小項目2、「常設場所・常駐スタッフ整備支援について」及び小項目3、「保険料、食材費、光熱費等ランニングコスト支援について」は、関連がありますので、一括して答弁させていただきます。
 
 子ども食堂は、地域のボランティア等が子供たちに対し、無料、または安価で栄養のある食事や温かな団らんを提供する場であり、全国に約2,300カ所あると認識しております。
 
 また、国においては、子ども食堂に、子供の食育や居場所づくりにとどまらず、地域共生社会の実現に向けた役割を果たすことを期待していますが、その一方で、運営上の安全管理や他機関、他制度との連携など問題点があるとも言われています。
 
 本市におきましても、平成29年度に実施した子どもの生活に関するアンケートから、子供が文化的な活動、学習、地域の世代間交流、その他の多様な体験ができる居場所づくりが課題であることを認識しております。
 
 未来の社会を担う子供たちの心身の健やかな成長のために必要な食事の提供の場にとどまらず、多様な体験や学習の場、地域における人間関係づくりの場として機能させることができる居場所づくりをいかに進めていくのかなどについて、庁内の子どもの未来応援連絡調整会議で検討してまいります。
 
 次に、「学習支援について」ですが、子供の将来が、生まれ育った環境によって左右されることのないよう、全ての子供が健やかに成長するためには、子ども食堂における支援に限らず、学習支援も重要な要因の一つであると認識しております。
 
 学習支援につきましては、既存の事業の周知徹底・拡大など、子供が多様な体験ができる居場所づくり等とあわせ、その方策につきましても、引き続き、子どもの未来応援連絡調整会議で検討してまいります。
 以上で答弁を終わります。
 
【再質問】
 
 答弁、ありがとうございます。
 
今のところ、簡潔に言うと、全てまだ検討中ということなんですけれども、私が聞き及んでいるところによりますと、高砂市とか、近隣の市町村では、かなり本格的に市がコミットしていただいているということなんですけれども、もう少し具体的に、何か、検討中の内容について、ここら辺までは話が進んでいますよ、とかそういう情報があれば、教えていただければありがたいです。
 
よろしくお願いします。
 
【答弁】
 
検討中と申し上げましたのは、子ども食堂の設置ということではございません。
 
といいますのは、それぞれの自治体において、子ども食堂はいろいろな主体が設置しておると思います。
 
本市においては、市民団体ですね。そういうところだけではなくて、ほかの多様な主体が運営しておりますので、一律の補助というような形では考えておりません。
 
ただ、検討中と申し上げたのは、子供の居場所づくりという意味では、必要と考えているので、それを庁内で検討しておるということです。
 
【再質問】
 
 今の理事者のおっしゃる、多様な主体が運営しているからなかなか難しい、というのは非常に理解できます。
 
私自身、子ども食堂をお手伝いさせていただきまして、やっぱり子ども食堂にはいろいろなカラーがございまして、完全に無償のところもあれば、大人からはいただくというところもあれば、子供も含めて低額で食事を提供するというところもあるので、市としては、それぞれいろいろな特色があるにもかかわらず、一律に経済支援をすると、特定のレストランとかの支援になってしまうんじゃないかということで、慎重になるのはわかるんですけれども、少なくとも、小項目1の、広報紙にこういう子ども食堂がどの地域にあって、そのサービスは、例えば、完全無料ですよとか、大人は500円ですよとか、そういうもののアピールだけでもしていただけると、やはり子ども食堂を運営している同士の方々としても、本当にありがたいなというご意見をいただいているのですが、いかがでしょうか。
 
【答弁】
 
ただいま申し上げたいろいろな主体という中に、例えば、飲食店を営業されておられるところもございます。いろいろな形でやっていただいて結構なんですけれども、もともとは営利を目的とされているところが運営されているところをホームページで掲示するというのはいかがなものかなというところはございますので、そういった意味で、一律のやり方が困難と申し上げたところです。
 
【再質問】
 
今のご答弁は非常に理解できます。
 
せめて、完全無料で運営している子ども食堂も幾つかございますので、それに関して、市がこういう所でこういうサービスをしていますよ、というものを市の広報に載せていただいたら、市民の方々も安心して使えるし、これまで情報が行き届かずに家で孤独に食事をしている子供とか、あるいは栄養のあるまともなものをなかなか食べられない子供の支援につながるかなと思うのですけれども、その点、ご答弁をよろしくお願いいたします。
 
【答弁】
 
繰り返しになるのですけれども、多様な主体がやっておるところが、今、現状です。今後、どういうふうに進んでいくかということも見ながら、必要に応じては考えたいと思いますけれども、現時点では、ちょっと困難ということでご理解をお願いします。
 
【最後に】
 
このアピールだけでもなかなかしていただけないというのは非常に残念ですが、水かけ論になってしまいそうなので、質問の最後に、平成30年6月、厚生労働省が出した「子ども食堂の活動に関する連携・協力の推進及び子ども食堂の運営上留意すべき事項の周知について」という通知について言及させてください。
 
 この通知は、子ども食堂について、以下のように述べております。
 
 「子ども食堂は、子どもの食育や居場所づくりにとどまらず、それを契機として、高齢者や障害者を含む地域住民の交流拠点に発展する可能性があり、地域共生社会の実現に向けて大きな役割を果たすことが期待されます」。
 
 「行政のほか、子ども食堂を取り巻く地域の住民、福祉関係者及び教育関係者等が、運営者と認識を共有しながら、その活動について、積極的な連携・協力を図ることが重要です。
 
このため、日頃から運営者等と顔の見える関係を築くように努めるとともに、活用可能な政府の施策やその他留意すべき事項に掲げる事項について具体的な相談等を受けた場合には、運営者と連携を図りつつ、適切に対応していただくようにお願いいたします。
 
 この際、学校、公民館等の社会教育施設、PTA及び地域学校協働本部や、教育委員会等が実施する学習・体験活動等の事業関係者を通じて、困難を抱える子どもたちを含む様々な子どもたちに地域の子ども食堂の情報が行き届くよう、行政において、福祉部局と教育委員会等が連携し、子ども食堂の活動について情報共有を図るなど、ご協力をお願いいたします」。
 
 確かにこの通知は、中核市の市長などに向けられた通知です。加古川市は中核市ではないものの、中核市の指定要件である人口20万人以上の市という要件を満たす、相当規模の、この地域におけるかなり存在感のある市です。
 
したがって、この通知の精神を生かして、真摯に子ども食堂のアピール、支援などをしていただくことを期待して、質問事項2を終わらせていただきます。

いじめ等防止条例について

 

一般質問振り返り
 
※は現時点における私見です。
 
「いじめ等防止条例について」
 
※いまだに、「いじめは絶対に許さない」という加古川市の断固たる姿勢を示すいじめ防止条例は制定されていません。
※今この瞬間にも深い孤独と苦悩と絶望の淵に立たされている人々がいます。
 
※引き続きこの課題に取り組んでまいります。
 
 
 質問事項1、「いじめ等防止条例について」。
 
 いじめに関する実態調査によると、いじめられた経験がある方、いじめを目撃した経験がある方の99.1%が学校でいじめが行われていると回答しています。
 
加古川市においても、中学校におけるいじめを原因とする悲惨な事件が起きました。
 
文部科学省による平成29年度の調査結果によると、小中学校、高校、特別支援学校のいじめの認知件数は41万4,378件と、前年度よりも9万件以上増加し、過去最多となりました。
 
北米諸国において、いじめ防止プログラムを実施した結果、20%から70%、いじめが減少したという実績が報告されています。
 
また、宝塚市を初め、複数の自治体において、いじめ防止条例が制定されています。これらにより、人の痛みがわかる人が育つ、教師が安心して教育に打ち込めるようになる等の一定の効果が期待できます。
 
したがって、加古川市においても、学校現場におけるいじめ防止プログラムを明文化したいじめ防止条例が必要であると考えることから、以下の質問をいたします。
 
 小項目1、「いじめ等防止条例の制定について」。
 
 加古川市においても、以下の各規定を明文化したいじめ防止条例を制定することについての所見はどうか。
 
1、自治体、学校、教職員、保護者は、いじめは犯罪、いじめは絶対に許さないと宣言し、繰り返し伝え続けること。
 
2、いじめの予防・いじめの早期発見・早期解決の義務があることを宣言すること。
 
3、いじめを訴えた子の目線で救済すること。
 
4、いじめ加害生徒には、悪質さに応じた処分をすること。
 
5、学校は、定期的にいじめのアンケートをすること。
 
6、学校に、いじめ対策委員会等のチームを構築すること。
 
7、教職員向けにいじめ対策研修会を実施すること。
 
8、生徒向けにいじめ防止教育を実施すること。
 
9、保護者向けにいじめ対策・いじめ防止教育を実施すること。
 
10、学校・教職員がいじめに加わったり、隠蔽などをした場合の罰則を設けること。
 
 以上で、質問事項1の最初の質問を終わります。
 
【答弁】
 
議員おっしゃるように、現在、いじめに苦しんでいる児童・生徒がいるということは認識しております。
 
我々は、そういった児童・生徒を一人でも多く救うべく、少しのサインでも見逃さず、それらを全ていじめとして認識、カウントし、学校におけるいじめ対策委員会等を通じて、いじめ対策に取り組んでいるところでございます。
 
 今後も、先ほども答弁申し上げましたように、改善基本5か年計画及び対策改善プログラムに基づきまして、真摯に愚直にいじめ対策に取り組んでいきたい。
 
議員のおっしゃる条例については、非常に有効な手段であるとは思いますが、今のところは、そのいじめ対策に向き合って、真摯に取り組んでいきたいというふうに考えております。
 
【柘植】少しのサインでも見逃さず、真摯に愚直にいじめ対策に取り組んでいきたいというお言葉、ありがとうございます。
 
実際に、いじめに関してはいろいろな背景事情があります。
 
私がいじめ問題について考えている見解、なぜここで私が担当者様にこれ以上しつこく食らいつくことを今の時点では遠慮をするのかということについても含めて、お話をさせていただきます。
 
 学校のいじめ問題については、私には、人間が海に流した重金属が食物連鎖を繰り返すうちに凝縮され、最後に毒素が凝縮された魚を食べた女性から生まれた赤ん坊の神経に取り返しのつかないダメージを与えることを思い起こさせます。
 
 大人社会の負のエネルギー、例えば、嫉妬、劣等感、不誠実さ、過度の競争心、虚栄心、怠惰、他者の痛みに対する無関心などが、弱い立場の人々に連鎖、凝縮されていきます。
 
そして、それが家庭に入り、いじめっ子に不合理なストレス、ゆがんだ感情を植えつけます。
 
そのゆがんだ感情の最後の矛先が、最も心優しい児童・生徒だと考えます。
 
この心優しい児童・生徒は、親に心配をかけたくない一心で耐え、心身が徐々に破壊されていきます。
 
誤解されることを覚悟であえて言わせていただくと、大人社会の負のエネルギーが凝縮されたものの最終的な受け皿となり、それでもさらに弱い存在を探し、攻撃することのないいじめられっ子は、最も強く、英雄的な存在と言えるかもしれません。
 
このように、学校におけるいじめを解決するためには、大人社会の負のエネルギーを生んでいる根本的な間違った考え方を解決する必要があるのです。
 
 この事実を認識すると、私は、とてつもない無力感に襲われます。
 
しかし、今、この議会にいる我々が無力感にとらわれ、立ちすくむことは許されません。
 
なぜなら、きょう、この瞬間にも、学校で無視され、暴力を受け、物を隠され、人間性を破壊されている児童・生徒がいるからです。
 
私の支援者の方も、小中学校時代に服を全て脱がされる、高い場所から突き落とされる、神社の境内で多数の者に殴られるなど、凄惨ないじめを受け、心が徐々にすり減ってしまいました。
 
 学校におけるいじめは、大人社会の負のエネルギーの凝縮であることから、私たち全ての大人の責任であり、まさに自分事なのです。
 
したがって、今、我々、この部屋にいる全員、我々ができる精いっぱいの施策を打ち続けることを切にお願いして、質問1を終わらせていただきます。
 
 

一般質問振り返り
 「持続可能な地域社会の構築を目指して」。
 加古川市におきましては、人口流出、少子高齢化により、今後大きな税収の伸びを期待することは難しい。
他方、教育、福祉、老朽化した社会インフラの更新など、行政に対する社会の期待はますます増大している。
これらの社会的課題を解決し、市民サービスを向上する必要がある。
また、加古川市内で力強く経済が循環する仕組みを作り、魅力度を高め、人口流出を止めるとともに、市外からの転入を促したい。
そして、魅力的な雇用を生み出し、イノベーションを起こしたい。
これらを実現するために、加古川版シュタットベルケを導入することを提案する。
 シュタットベルケとは、自治体が出資する公益事業体をいう。
現在、日本では、電気、ガス、上下水道、廃棄物処理事業など、さまざまな社会インフラが別個の主体で縦割りで行っている。
他方、シュタットベルケは、電力小売り事業や再生可能エネルギー発電事業のほか、地域に必要なインフラサービス事業を総合的に担う。
 ここでは、エネルギー事業などによって得た利益を使い、地域の公共サービスなど地域に必要なインフラサービスを行いつつ、全体最適、全体効率を実現する。
 現在、ドイツでは、900から1,000以上のシュタットベルケが市民生活に密着した極めて広範なインフラサービスを提供している。
日本においてもさまざまな社会課題を解決する財源を確保するため、みやま市、米子市、佐那河内村など、多くの地方自治体で、従来エネルギーなどを購入するために地域外に流出していたお金の流れを変え、地域内で循環する仕組みづくりに取り組んでいる。
 加古川市内の人口規模に換算すると、電気代の支払いにより、毎年約400億円ほどの富が市外に流出しているものと思われる。
本市においても、この地域的な所得循環を形成することにより上がった利益を教育、福祉、過疎地域における公共交通機関の維持・充実などに回す社会システムを作り上げたいと考えることから、以下の5点について質問する。
 小項目1、「市外に流出する富の推計について」。
 市外に流出する富の推計を明らかにすることにより、加古川版シュタットベルケを立ち上げることに伴い市内に循環する可能性のある富を算出し、経済的インパクトを明らかにするために質問する。
 エネルギーを購入するために加古川市外に流出してる富は年間いくらぐらいと推計されるか、エネルギーの種類別にご教示願いたい。
 小項目2、「加古川版シュタットベルケについて」。
 先日、私が視察させていただきました佐那河内村では、自治体自ら水力発電事業を立ち上げ、年間850万円から1,100万円の売電収入を得ています。
これは人口約2,300人の自治体にとって少なくない額である。
そして、この収入を農業用施設の維持・管理に充てている。
 さらに、発電所のメンテナンス、水路の整備、周辺施設の草刈など、地域雇用を創設しているのみならず、農村地域における低炭素社会の構築に寄与している。
 加古川市も持続可能な社会を構築するために、地産地消のエネルギーを活用した地域公共サービスを提供する組織、いわゆる加古川版シュタットベルケの設立が必要と考えます。
ご意見を伺います。
 小項目3、「加古川市と民間の共同出資型シュタットベルケについて」。
 小項目2のように、加古川市が100%出資することが資金的、技術的、経営的に難しい場合には、加古川市と民間が共同出資して加古川版シュタットベルケを立ち上げることは考えられる。
 例えば米子市では、市がイニシアチブを取ってローカルエナジー株式会社を設立した。
しかし、政争により経営がぶれることがないように、つまり、推進派の市長や市議が失脚したことによって経営がぶれることがないように、かつ、民間の技術力や経営力を最大限引き出すために米子市の出資は10%に抑え、残りの90%の株式は地元企業が保有している。本市もこのような取り組みができないかご意見を伺います。
 小項目4、「多様なサービスの提供について」。
 みやま市と地元企業が出資して設立されたみやまスマートエネルギーにおいては、再生可能エネルギー事業による発電・売電によって得た利益を使い、高齢者の買い物サポートなど、福祉、住民サービスを充実させている。
 また、同市では、各家々にスマートメーターを設置し、電力の使用パターンが普通と異なる場合には安否確認するといった高齢者見守りサービスを実施している。
 加古川市においてもこのような取り組みができないかご意見を伺います。
 小項目5、「まちづくり条例制定について」。
 近年、加古川市では、豪雨、酷暑など、地球温暖化に伴う気候変動の被害を受けている。地球温暖化の主たる原因は温室効果ガスにあると推測される。
 我が国においても、低炭素社会づくり行動計画の中で2050年までに温室効果ガスの排出量を現状から60から80%削減する目標を掲げている。加古川市においても、脱炭素社会に向けた着実な取り組みが求められている。
 したがって、仮称「地域エネルギーを生かす加古川のまちづくり条例」を制定する必要があると考える。ご意見を伺います。
 以上で壇上からの質問を終わります。
ご静聴ありがとうございました。
テキストの画像のようです

一般質問ふりかえり
※多くの方にとっていずれ自分自身の問題となる認知症に関して一般質問しました。
※人生最後の瞬間まで尊厳を持って生きることができる社会を市民の皆様と共に創りたいです。
大項目 認知症対策について
質問の背景
この度政府は認知症対策の大綱の素案を示した。
その中で、認知症の発症により、生活上の困難が生じた場合でも、重症化を予防しつつ、周囲や地域の理解と協力の下、本人が希望を持って前を向き、力を活かしていくことで極力生活上の困難を減らし、住み慣れた地域の中で尊厳が守られ、暮し続けられるようにするため「予防」の取組と「共生」の取組を車の両輪として進めると規定されている。
確かに、「予防」の取組は重要である。
しかし、認知症について確実な予防法はいまだ確立されていない。
また予防を強調しすぎると発症した人の努力不足という誤解・偏見が生じるおそれがある。
誰もが認知症になる可能性はある。
たとえ認知症を発症しても希望を失うことなく、自分らしく人生を全うできるやわらかい共生社会を創りたい。
人類史上類のない速度で高齢化が進む日本において世界の希望となる制度を加古川市で確立したい。
したがって以下の質問をする。
1. 加古川市における認知症患者の増加にともない、支援策充実の必要性が高まっていることを明確にする前提として質問する。
加古川市における認知症患者の数と、今後の見通しについて教えてください。
2. 政府が出した、認知症施策の大綱をうけて、加古川市において認知症患者やその家族が地域と「共生」する施策のさらなる充実が必要であると考えるために質問する。
認知症患者と地域が「共生」するための施策と今後の取組みについて教えてください。
3. 福祉サービスは申請主義が採用されている。
また認知症の発症から終末期までの各段階で利用することができる制度は変化していく。
認知症患者やその家族にとって各課にまたがっている様々なサービスを把握して適時適切に申請することは困難である。
したがってワンストップで適切な情報を提供して各課に引き継ぐ制度が必要であることから質問する。
認知症に関する様々支援をワンストップで提示できる制度の新設について教えてください。
1人以上、立っている人、、「認知症対策について (2019年6月議会)」というテキストのマンガのようです