昨日、公民館で以下の演壇をさせて頂きました。
「本日は広島平和記念日ですね。
戦後生まれの私は戦争の直接の記憶はありません。
しかし私が子どもの頃は、戦争を直接経験した方々がたくさんおられました。
小学校の先生や、祖母などは空襲の中逃げ回ったお話をリアリティをもって語ってくれました。
私の祖母はときおり東京大空襲の話をしてくれました。
祖母は若い頃、まだ乳飲子だった私の父を背負い、小学校低学年の長男と、未就学児の次男の手をしっかり握りながら火の海の中を逃げ回ったそうです。
また機銃掃射を避けるため田んぼに転がり込んだ際に、長男を見失い焦ったことや、その長男がトラックの下から無傷でひょっこり出て来たとき心底ホッとしたことなどを語ってくれました。
その暗かった時代の反動なのか、高度経済成長期の日本社会全体の雰囲気なのか、私の記憶にある戦後の祖父母や両親の世代はとても明るいものでした。
空襲による生命の危機にさらされない平和な社会で、自由に経済活動や恋愛をしたりできる喜びを心から感じているように見えました。
今も世界では戦争の恐怖のもと生活している方々が多数おられます。
インターネットによりリアルタイムでそういった情報に触れることができます。
私の大切な仲間もウクライナに滞在し空襲に怯える人々に寄り添っています。
我々にできることは一日も早く戦争が終結し、平穏な日常が回復し両軍の兵士が愛する家族のもとに戻れる日が来ることを祈るぐらいかもしれません。
『祈りの力は決して無力ではない。
我々一人一人の良い意識が世界のあり様に影響を及ぼす。
市民一人一人が家族、友人など身近な人を愛し、その愛の輪が数珠繋がりになって明日に希望をもてる社会を創る』
と信じたいです。」