本日も、高校の同窓生と朝の清掃活動を行いました。
「どんな財産も肩書きもあの世にもっていけないね」
「頑張って富や名声を目指す人生も、肩の力を抜いて生きる人生も、大きな差異はないということが歳と共に分かってきた」
などとたわいもない会話をしながら清掃を行いました。
気心の知れた仲間達との清掃活動は良いリフレッシュです。本日も、高校の同窓生と朝の清掃活動を行いました。
本日は、人間は老化により生殖能力を失った後も長く生きることができる珍しい生き物であることに関連して私のこれまでの人生において強く印象に残っている幸せな記憶について演壇させて頂きました。
人間は他の生物に比べて成熟するまでとても長い年数が必要です。
例えば馬などは、生後すぐに歩き始め、捕食されそうになれば逃げることができます。
しかし人間は生後一年たっても敏捷に動くことは出来ず、己の身を守ることは難しいです。
そこで祖父母が未成熟な孫を守ることにより、両親が農作業や狩猟採取など食糧の確保に勤しむという効率的な分業体制が確立されていったとの説があります。
この説を聞くと、私が幼いころ、寒い冬の夜、伊勢市の母の実家で眠りにつくとき、冷気が布団の中に入ってこないように祖母が掛布団の身体にそった部分をポンポンと優しくたたいてくれた幸せな感触を思い出します。
その心温まる感覚は40年以上経過した今も私の心にほのかに残っています。
この思い出は、私にとって祖母が残してくれた最も価値のある財産だと思っています。
私もこのように、いつまでも暖かい幸せな記憶として残る財産、世代を越えて受け継ぐことができる優しい文化を次世代に継承していきたいと思います。