2025年9月9日火曜日
議会において以下の一般質問いたしました。
【質問事項1】
大項目1 携帯電話等中継基地局の設置等に関する条例の制定について
質問の背景 加古川市民から5Gの普及との関係で携帯電話等中継基地局設置による健康不安に関して相談を受けている。
このことに関して鎌倉市においては携帯電話等中継基地局の設置等に関する条例が制定されている。本条例は、携帯電話等の中継基地局の設置等にあたり、事業者による近接住民への丁寧な説明を義務づけることにより、設置等に伴う地域住民との紛争を未然に防止することを目的として制定されたものである。
この背景には、社会的利益と個人の健康という二つの要素が存在している。一つは、携帯電話通信の利便性向上という社会的要請である。現代の情報化社会においては、技術革新が急速に進展し、より高速で安定した通信環境の整備が不可欠とされている。通信事業者にとっても、こうしたニーズに応えるためのインフラ整備は避けて通れない課題であり、経済的合理性からも積極的な基地局整備や機能強化が求められている。
もう一つの要素は、基地局周辺においては、「基地局の設置以降、鼻血など体調不良を感じるようになった」との声が一部市民から上がっており、健康への不安が根強く存在するのも事実である。総務省および世界保健機関(WHO)は、現時点において携帯電話基地局と健康被害との間に科学的な因果関係は確認されていないとの見解を示しているが、こうした不安の声を無視することはできない。
このような状況を踏まえ、鎌倉市においては、基地局の設置等そのものを条例によって規制することは困難であるものの、事業者に対して事前に近接住民及び地縁団体への十分な説明を義務付けることで、相互理解と信頼関係醸成を図る制度設計としている。実際に、当該説明により、住民の不安感や不信感が一定程度軽減された事例も確認されており、現時点では現実的かつ効果的な対応であると認識している。
通信技術は今後も進化を続けていくことが確実であり、それに伴い新たな健康への影響について懸念が生じる可能性も否定できない。したがって、今後においても、電波が人体に及ぼす影響については引き続き科学的知見の蓄積と検証を注視し、仮に新たなリスクが判明した場合には、速やかに適切な措置を講じるべきであると考える。以上のことから加古川市においても鎌倉市と同様の条例を制定するべきであると考えるため以下の質問をする。
小項目1 携帯電話等中継基地局の設置等に関する条例の制定について
携帯電話等中継基地局の設置等に関する条例を制定することについてご所見をお聞かせいただきたい。 以上
理事者から、この件について調査研究する旨の答弁を頂きました。