世のため人のために奉仕する
福祉教育常任委員会態度表明
福祉教育常任委員会態度表明
2024年9月20日金曜日
本日、福祉教育常任委員会で以下の態度表明をいたしました。
認定第1号、令和5年度一般会計歳入歳出決算のうち本委員会付託部分について、意見を申し上げ態度表明いたします。
スクールソーシャルワーカ活用事業、スクールサポートチーム活用事業、メンタルサポート事業、いのちと心サポート事業、不登校児童生徒支援事業など不登校の社会課題に力を入れる姿勢を評価いたします。
小中学校の時期は、一日一日が、二度と戻ってこない貴重な学びと成長の時期です。
不登校児童生徒に対して多様な学習機会を確保するための経済的支援制度の確立が一年でも遅れると、不登校の児童生徒は、本来持っている成長の機会を十分に得ることなく、あっという間に成長し、義務教育相当の年齢を終えてしまいます。
家庭の経済事情により、各自が持つ成長の可能性を奪われる事態は許されることではありません。
その状態で社会に放り出されることが、どれほどその後の人生を困難に満ちたものとするか、想像に難くありません。
これは個人の人生はもちろん社会にとっても大きな損失と言えます。
上述した既存の加古川市独自の不登校児童生徒への支援と、フリースクールに通う児童生徒に寄り添う経済的支援は二律背反の関係にはありません。
両方があって初めて、様々な事情を抱える不登校児童生徒に寄り添う制度となります。
また加古川市の財政状況から、費用を捻出することは可能です。
子どもは未来そのものです。次世代が希望をもって生きることができる社会を残すことが我々現役世代の最大のつとめです。私は加古川市を諦めたくありません。未来への投資により、好循環が始まり全ての世代が幸せを実感できる社会が実現します。
この観点から限られた財源を効果的に配分して、愛と優しさを実感できる自治体となることを要望いたしまして、本委員会の付託部分について、認定いたします。 以上
若者と語らいながら清掃活動
情報モラル授業の問題点
9月議会質問内容
本日、議会で以下の一般質問をさせていただきました。
質問事項1に関しては比較的前向きなご回答をいただけた手応えを感じました。
【質問事項1】
大項目1 情報モラル授業における問題点について
質問の背景 現在、多くの公立小中学校において外部団体による情報モラル講演が行われている。
このことに関して私は、インターネットの光よりも影の部分を強調しすぎることは、「情報の信頼性や信憑性を見極めたり確保したりする能力の育成」の観点からふさわしくなく、正しくバランスの取れた情報モラル教育を児童生徒に提供するべきであると考える。
文科省による「教育の情報化に関する手引―追補版―(令和2年6月)」を参照すると、
情報モラル教育の重要性に関しては、児童生徒がスマートフォン・タブレット・ゲーム機等を通じて、早期よりインターネットを利用する環境にあることから、「ネットワークの有害情報や悪意のある情報など、急激な情報化の影の部分への対応も喫緊の課題である。」と述べられている。
市内の小学校で開催された一部の講演において、「現在の技術的背景にそぐわない誇張表現及び誤りが複数見られることから、講演を受けた児童生徒の健全な技術学習の妨げになる可能性が懸念される」との市民相談を受けた。
その一例として、市内の小学校のオープンスクールにて、民間会社の代表である講師により情報モラル授業が執り行われたことを取り上げる。
その中で、「LINEのトーク画面の内容は常にLINE社の社員に見られている。トークはプライベートなやりとりではなく、トーク参加者とライン社員の三人でのやりとりである。また、トーク内容は常にAIに監視されており、薬物の取引を示唆する言葉を書いたり、裸の画像を送信したりすると、自動的に警視庁に連絡が行く。LINE本社は東京にあるので、兵庫県警ではなく警視庁から警官が君たちの家にやってきて、逮捕される」との講演内容があったと伺っている。
LINEヤフー社のガイドラインによると、LINE ヤフー社の社員を含む第三者に開示されることはなく、またLINEヤフー社から警察への情報提供について「捜査機関への対応」として、1.捜索差押令状がある場合2.法的根拠に基づく捜査協力の要請があった場合3.緊急避難が成立すると判断した場合に限り「捜査機関へのトーク内容の提供をすることがある」と公表している。
犯罪行為にまつわるトークを投稿したとしても、ただちに警察に逮捕されるといった事実はない、また、犯罪は原則行われた場所の警察本部によって捜査されるものである。
次に、「スマホはスリープ状態でも音声マイクにより情報収集している。スマホの画面が黒い状態でも常に音声は収集されている。例えばスマホがスリープ状態のときに相撲について話せば、その後スマホを開けたときには相撲の広告が表示される。」との講演内容があったと伺っている。
ユーザーの属性や行動に基づいて広告を出し分けるいわゆるターゲティング広告が存在していることは確かであるが、それがスマホの盗聴データと連動しているという報道は現状見つからない。
過去に音声アシスタントツールで、従業員や委託先の業者が録音データを聞いている、という問題が大手メディアによって報じられたことがある。しかし、これらは音声認識の精度向上のためとされており、無断で録音したデータを広告に使用したという報道は現状見つからない。
現代の子供たちにとって情報技術に関するツールは生涯を通して利活用することが必要なものである。しかしこの影を強調するあまり不正確な情報を持ち出すことは、子どもたちが生き抜く上で必要な技術さえ奪うことになりかねない。
また、これからの子供たちにとって、ネット上に多く流布するフェイク情報を自ら見分けることができるようになることは大変重要なことである。個人が情報を発信することができる情報化社会の中では、情報元を確認し、その信頼性を見極める能力が求められている。様々な情報を信頼性に応じて分類し、その上で言葉を選び慎重に発信できるよう教えることが必要と考える。
自ら疑問を持った児童生徒が、このような誤った内容を含むと考えられる講演が学校教育において実施されたことに対し、不信感を抱く可能性が懸念される。このことは、各教育機関においても望ましい結果ではないはずである。
講演を受けた児童生徒のなかには、IT業界への就職を考えていたり、親類縁者がIT業界で活躍したりしているケースもあると思われる。しかし情報化の光よりも影の部分を強調しすぎることにより、IT業界を忌避し、実際にIT業界で活躍する人材に対して不適切な疑念を持つ結果になりかねない。その結果、将来的にIT産業の貴重な人材が失われる可能性があるのではないか。
情報モラルに関する教育については、教育機関においても昨今の多様化する情報技術の最先端を常に把握し続けることが学習指導要領において求められており、これを各学校長に一任することは適していないのではないかと考える。
教育委員会においてもこの検証を一例として踏まえたうえで、「信頼できる講演先」の選定に関わるべきであると思っている。
子どもたちの現状と国の方針を的確に捉えた講師による、正確な情報モラル教育の実施を期待することから以下の質問をする。
小項目1 教育委員会による内容把握について
質問事項 教育委員会は市内の小学校中学校で実施されている情報モラルに関する教育の内容について、どの程度把握しておられるか、ご所見を伺いたい。
小項目2 情報モラルに関する教育を各学校長に一任していることについて
質問事項 情報モラルに関する教育については、教育機関においても昨今の多様化する情報技術の最先端を常に把握し続けることが学習指導要領において求められており、これを各学校長に一任することは適していないのではないかと考えるが、この点いかにお考えか、ご所
見を伺いたい。
小項目3 「信頼できる講演先」の選定について
質問事項 教育委員会においても「信頼できる講演先」の選定に関わって頂きたいと考えるが、この点いかにお考えか、ご所見を伺いたい。
【質問事項2】
大項目2 小学校高学年女児の内科健診時の服装について
質問の背景 「小学校高学年女児の内科健診時にスポーツブラの着用を認めて欲しい」とのご要望を市民の方からいただいた。
加古川市教育委員会は、小中学校での内科健診時の服装について「健診に支障がない範囲の下着」に限るとし、ブラジャーは、背骨や肩甲骨が見えにくいスポーツブラを不可とする基準を示している。
確かにスポーツブラは、背骨や肩甲骨、胸骨、皮膚の状況などが見えにくいとの指摘がある。
しかしスポーツブラを着用することを認める地域、医師も存在するが、これらの地域、医師の行う内科健診は見落としが多いとの確証は得られていない。
小学校高学年女児が肉体的に成熟する年齢が早まっている。またスポーツブラしか持っていない女児もいる。小学校高学年女児の羞恥心を配慮するべきと考えることから以下の質問をする。
小項目1 小学校高学年女児の内科健診時の服装について
質問事項 小学校高学年女児の内科健診時にスポーツブラの着用を認めることに関していかにお考えか、ご所見を伺いたい。
以上