本日、一般質問をさせていただきました

本日、一般質問をさせていただきました。以下の質問に対して、答弁と再質問が繰り返されました。
【質問事項1】
大項目 学校外の多様な学びについて                                
質問の背景                                         
H29年度、兵庫県の不登校児童生徒数は小学生で192人に1人、中学生で28人に1人の割合で、小中学生合わせて6469人であった。全国調査によると不登校児童生徒の教育支援センターの利用割合は11.9%、民間施設の利用割合は2.2%である。全国の割合ではあるが、不登校児童生徒数のうち85.9%が学校外の公的支援も民間施設も利用していない現状がみえる。学校外でも多様に学ぶことができるが、現状からは不登校児童生徒に情報がいき届いていないと考えられる。多様な学びの情報とは、例えば教育支援センター、不登校特例校、ホームスクーリング、民間によるフリースクールやフリースペース、デモクラティックスクールなどについての情報である。デモクラティックスクールはアメリカのオルタナティブ教育運動の中で生まれた学校である。日本には現在10校あり、アメリカに次ぐ校数となっている。その教育理念は名前のとおり、子供達が民主主義社会で有益な人材となる準備を行うことである。成熟した民主主義社会とは、「それぞれの違いを認め合い、平和で公正で自由で互いの権利が守られた社会」である。これは日本国憲法の理念と同じである。憲法の理念を教育を通して実現する「教育基本法」が目指すところとデモクラティックスクールが目指すところはこの点において何ら異ならない。最大の特徴は学校の自治運営を子供達自身で民主的に行うところである。それによって社会生活・集団生活においても協調性と責任ある態度がとれる自立した人としての基盤が作られる。教育基本法第5条第2項に「義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする」とあるが、これはデモクラティックスクールの考えと何ら違ったものではない。デモクラティックスクールのような学校外の多様な学びを選択する自由は、いじめや心身の不調、学力不振など様々な困難を抱える児童生徒のみならず、自己の個性や特徴を尊重して伸ばしていきたいと積極的に希望する児童生徒にとっても大切であると考える。またテクノロジーや、グローバリゼーションの急速な進展により、新たな時代が始まりつつある。この時代をたくましく生き抜くためには、過去に存在しなかった新しい社会課題を見つけ、解決する能力が求められる。これらのことからも従来型の学校以外の多様な学びの選択肢を認めるべき時代が来ていると考える。そこで以下の質問をする。                                    
小項目( 1 ) 学校関係者と学校外の多様な学びの場との意見交換会などの開催について                                
質問事項                                          
加古川市の学校関係者、教育委員会とデモクラティックスクール等の学校外の多様な学びの場との意見交換会など互いの信頼関係を醸成する場を定期的に開催することについての所見はどうか。                     
小項目( 2 ) 学校外の多様な学び等に関する情報提供について                                   
質問事項                                           
不登校児童生徒や保護者に対して、デモクラティックスクールを始めとする学校外の多様な学びに関する情報や、不登校などで学校に行きづらい子どもをもつ親の会等に関する情報を積極的に提供することについての所見はどうか。                                    
【各小項目についての質問の背景】  
小項目( 1 )について                                                                 
「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」を受けて、令和元年10月25日に文部科学省が出した「不登校児童生徒への支援の在り方について」という通知によると、不登校児童生徒への支援に対する基本的な考え方として「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要があるとの視点を述べている。また、「児童生徒の才能や能力に応じて、それぞれの可能性を伸ばせるよう、本人の希望を尊重した上で、場合によっては、教育支援センターや不登校特例校、ICTを活用した学習支援、フリースクール、中学校夜間学級での受入れなど、様々な関係機関等を活用し、社会的自立への支援を行うこと。その際、フリースクールなどの民間施設やNPO等と積極的に連携し、相互に協力・補完することの意義は大きいこと。」と述べている。これを受けて、令和2年3月に兵庫県教育委員会が制定予定のガイドラインにおいても「学校復帰を目指す」との文言を入れる予定はないとのことである。苛烈ないじめ、児童生徒自身が抱える心身の課題・個性特徴から学校復帰を目指すことよりもデモクラティックスクール等の多様な学びを選択することが子供の心身の健全な発展のためにふさわしい場合もある。またこれらの困難・課題を抱えていなくても、各児童生徒の持つかけがえの無い個性を最大限伸ばすためにはデモクラティックスクール等多用な学びを選択する自由を認めるべきと考える。このような事情から、このたび加古川市の不登校児童生徒に係る「民間施設についてのガイドライン」から「学校復帰」との文言が削除される予定と理解している。これを機会に加古川市の学校関係者、教育委員会とデモクラティックスクール等の学校外の多様な学びの場との信頼関係を醸成し、個々の児童生徒の成長にとって最善の教育環境を探究するべき時代が到来したと考えることから質問をする。                                   
小項目( 2 )について                                                                      
不登校児童生徒や保護者は社会から孤立することが珍しくない。学校外の多様な学びの存在を知ることにより、児童生徒は真に自分にあった学びの場と出会い、心身の健康を取戻したり、個性を十全に発揮するきっかけに出会うことができる。また同種の悩みを抱える保護者が集まり、交流することにより、互いに励まし、助け合うことができるようになる。このような理由から質問をする。                             
(以下答弁と再質問略) 
自分はどのような人間か、自分の適性はどこにあるのか、自分は本当に何に興味があるのか、何に没頭したいのか、何をしているときに一番わくわくして充実感を感じるのか、何のために生きるのか、自分は何を成し遂げるために生まれたのか、自分の志は何か、自分が一生かけて成し遂げたいことは何か、人生最後のときに後悔しない生き方とはどのような生き方か、人生最後の時に周囲の人々に「本当にありがとう、良い人生でした」と微笑みながら逝ける生き方とはどのような生き方か
従来型の教育システムでは、これらのことについて落ち着いて考える時間が少ないように思います。
どっしりと腑に落とす時間が足りないように思います。
自分の中でじっくり醸成していく時間が不十分に感じます。
その時間的余裕がなさすぎると思います。
だからなんとなく進学して、なんとなく就職して、なんとなく家庭をもち、「あれ自分の人生はなんだったのだろう?」と混乱したまま、最後の時を迎える方が少なからずおられる。
たしかに基礎学力は大切です。そのことに全く異論がございません。
その基礎学力も、じっくり自分自身と向き合い、内面を醸成する過程において身に着けることが効果的です。
私は、従来型の学校教育を否定するものではありません。
昭和の時代から続いてきた学校教育が向いている方はそれを選ぶことを尊重すべきです。
他方、先述したように、自分のたった一度の大切な人生の意義を、可塑性のある若い時期から、しっかり時間をかけて考え、そのプロセスにおいて、自分が必要と考える生き抜く知識知恵を身に着けることを選択することも同様に尊重していただきたい。
従来型の学校教育になじめない児童生徒にも自尊心や、生きることのみずみずしさを失うことなく、生きる根っこを太く育てる機会を与えてほしい。
               
【質問事項2】
大項目 6次産業化の取組みについて                                
質問の背景                                         
東播磨地域は牛肉などの畜産物、米小麦野菜などの農産物、魚介類、海苔などの水産資源に恵まれている。また猪や鹿の増加による農作物に対する被害も社会問題化しており、猪肉、鹿肉を利用した高付加価値の地元の特産品の開発ができれば地域活性化にもつながる。そこで地元産小麦を使用した加古川パスタ、かつめし、加古川ギュッとメシ、スイーツの開発、ブランディング、販売促進などの努力がなされている。しかし、これらは個別のプロジェクトとして動いており、6次産業化の体系立ったシステムが確立されているとはいいがたい。先月委員会視察で訪問させていただいた札幌市では、北海道の広大な土地、豊かな海で育つ豊富で良質な農水畜産資源と、優れた加工技術、幅広い販売ネットワークを持つ札幌市内の食品製造業者、卸小売業者の連携により、農水畜産資源の付加価値の向上をはかる施策がなされていた。これにより農水畜産資源の高付加価値化のみならず食産業全体の活性化が期待されている。その仕組みは以下の通りである。まず、食担当コーディネーターが食品製造業者や卸・小売業者を企業交流会を開催すること等によりマッチングする。つぎに補助金による新商品開発の支援を行う。最後に国内外への販路拡大支援を行う。この各プロセスにおいて、コーディネーターによる切れ目のない、継続的なフォローアップを実施する。2011年から2019年の間にこの施策により開発された商品の売上額は約9.7億円であり、これは補助金交付額の約9倍の実績となっている。このような施策を加古川市においても導入することにより、魅力的な製品を開発、販売し、地域活性化を図るべきと考える。そこで以下の質問をする。                                      
小項目( 1 ) 6次産業活性化のための新商品開発補助金について                                
質問事項                                          
加古川市の業者が連携して行う、加古川市の農畜水産物を使用した新商品開発の経費補助ついての所見はどうか。                                         
                                              
小項目( 2 ) 6次産業活性化のためのマッチングイベントやセミナー開催について                                   
質問事項                                          
1次産業者、食品製造事業者、卸・小売事業者の他、デザイン・広告などのクリエイティブ関連事業者や食品関連機械事業者など、食品に関係するあらゆる事業者を対象にしたマッチングイベントやセミナーを開催することについての所見はどうか。                           
                                              
小項目( 3 ) コーディネーターによる相談対応、企業連携促進支援について                                         
質問事項                                          
6次産業化に興味を持つ1次産業者、2次産業者、3次産業者をつなぐコーディネーターを育成し、相談対応や企業連携促進支援を行わせることについての所見はどうか。                
【各小項目についての質問の背景】  
小項目( 1 )について                                                                 
競争力があり、高付加価値の6次産業化実現のためには、人件費、報償費、原材料費、消耗品費、通信運搬費はもちろん、機器リース費、機器購入費、施設及び設備賃借費、旅費・交通費、マーケティング調査費など様々な費用がかかる。この経済的負担から優れた農水畜産資源や商品化のアイディアが日の目をみることなく葬り去られることがないように、新商品開発のための経費補助が必要と考えることから質問をする。                                        
                                               
小項目( 2 )について                                                                      
競争力があり、高付加価値の6次産業化実現のためには、1次産業者、食品製造事業者、卸・小売事業者の他、デザイン・広告などのクリエイティブ関連事業者や食品関連機械事業者など、食品に関係するあらゆる事業者がコラボレーションする必要がある。しかし加古川市内には、このコラボレーションを実現することに特化したマッチングイベントやセミナーの開催が十分に行われているとはいいがたいことから質問する。                                       
                                              
小項目( 3 )について                                                                      
6次産業化に興味を持つ1次産業者、2次産業者、3次産業者をつなぐことのプロフェッショナルといえるコーディネーターが相談対応や企業連携促進支援を行わなければ、様々な課題を乗り越えて力強くプロジェクトを推進し、高付加価値の商品を開発し、国内外に販売することは難しいことから質問する。 
(以下答弁と再質問略)                                         
                                            以上

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