1069回辻説法

本日の朝は東加古川駅南口、夜は加古川駅南口で挨拶運動、後援会会報の配布、辻説法を行いました。
午前中は、高砂市で日曜読書会に参加しました。

この会は各自が、好きな本を持参し、その内容を発表した後、皆様で議論します。
参加費は珈琲代込みで500円です。
特定の政治団体等とのつながりはありません。
誰でも参加大歓迎の楽しい会です。

午後は、高砂市の蕎麦屋さんの店内で10名様ほどの前で、スピーチをさせていただきました。
スピーチの内容は地域分散型エネルギーです。

その内容はおよそ以下の通りです。

現在加古川市は以下の様々な問題を抱えています。
駅前の最も良い場所にあるヤマトヤシキが全従業員一旦解雇する。
転出者の人口から、転入者の人口を引いた数が、日本の全地方自治体のなかで9番目に多い。
優秀な若者がどんどん転出し戻ってこない。
児童の貧困問題、北部の過疎化、道路、橋等の社会インフラの老朽化、寺家町商店街を始めとするシャッター商店街、介護難民、買い物難民等々。
これらの問題の根底には、少子高齢化があります。

この少子高齢化により、負のスパイラルに陥っています。
需要の低下⇒生産の低下⇒収益の低下⇒雇用の低下⇒所得の低下⇒人材や富の流出⇒需要の低下⇒以下繰り返し(以下これらを「地域の構造的な課題」という)。
他方、保育、教育、福祉、医療、介護、環境整備・インフラの更新、災害対策、都市計画(コンパクトシティー)等、自治体に対する要求は益々増えています。
これらの要求が自治体の財政を圧迫しています。
これまで、この問題に対応するために、個別事業の効率化、赤字部門の閉鎖、公共資産の売却によって対応してきました。
これらの対応は、部分最適や、短期的な財政改善を重視するアプローチといえます。

しかし、これらの対応では、上記の地域の構造的な問題を抜本的に解決することはできません。
また地域経済へのインパクトも一時的・限定的なものです。
また社会インフラに必須の、公共性、公益性、公平性、透明性の理念に応えることが難しいです。

つまり従来のアプローチでは、明日に希望をもてる地域社会をつくることは困難と言わざるをえません。
地域社会の再興のためには、事業全体の効率化、全体最適を目指さなければならない時代になっています。

現在、電気、ガス、上下水道、ゴミ・廃棄物処理、道路、土木、線路などの社会インフラは、それぞれ個別の事業主体が行っています。
それぞれの事業主体が、各自で部分最適や個別的な効率を追及しています。

他方、急速に、IOT、省エネ、再エネ、環境技術、情報技術が発展しています。
そのため、各事業の相乗効果を高めることができるようになりつつあります。
したがって自治体主体のネットワーク型の事業運営により、全体の効率化、全体最適を目指すことが考えられます。
上記各社会インフラを都市計画や街づくりと一体として、全く新しい地域社会を創ることができます。
この新しい地域社会とは、地域循環型社会の実現により、上記の「地域の構造的な課題」を解決するというものです。
地域循環型社会とは、地域の資産や資源を使い、お金の流れを変えるということです。
現在、石油などのエネルギーを購入するため、年間約25兆円のお金がわが国から流出しています。
これらのお金はアラブ諸国などに行って、戻ってきません。
一方通行のお金です。
このお金を各地域で循環させようということです。

この日本版シュタットベルケの法的性質は株式会社です。
地元の地方自治体、地元の金融機関、法人、個人が出資します。
公務員などの天下り先となり、第三セクターのような放漫経営にならないように、プロの経営者が経営にあたります。
地元資本ですから、地域の人々が、地域の構造的な課題を解決するために使うことができます。
例えば、ここで得た利益を、公共性が高いけれども、構造的に黒字化することが難しい事業(過疎地域のバス事業など)に回すことができます。

これにより地域の人々に誇り、自主性、創意工夫が生まれます。
従来のように、政府など地域外の人々が決める地域振興政策に依存する体制から脱却することができます。
また、この新しい社会システムは単なる地域分散型エネルギー、再エネルギーにとどまる話ではありません。
地域循環型経済システムが構築されると、雇用が生まれます、これにより若く、優秀で意欲のある若者が都会に流出することを防ぐことができます。
また、石油など、従来型エネルギーは、政情不安定な地域から輸入することが多かったです。
石油などがでるとそれを奪い合うため、政情が不安定になりがちなのです。
しかし、地域分散型エネルギーの場合、そのようなカントリーリスクは低下します。
さらに、従来型エネルギーは大震災の際に、エネルギーが途絶する危険がありました。
しかし、地域分散型エネルギーの場合は、各地域・ビルごとにエネルギーの供給源があるため、この危険が低下します。

確かに、コスト、安定供給、送電線の空容量の問題、発電・送電・配電・売電を分社化しないとフェアな参入が難しい問題、第三セクターのように放漫経営にならないようにプロ経営者による経営が求められるなどの課題があります。

また、社会インフラに関するシステムですから、失敗すると大きな社会損失を与えます。

さらに、従来の日本に馴染みのない社会システムですから、住民、行政、既存企業など多くの利害関係者の理解を得ることも容易ではありません。

まず加古川市がもっている、魅力・資源・資産・データを棚卸しましょう。
かつ飯、靴下など地場産業、鶴林寺、温暖な気候、様々な分野で優秀でチャレンジ精神のある人々がいること等、思いつくかぎりあげてみましょう。

これらの、点と点をつなげて線とし、線をつなげて面にしていきましょう。

日本は少子高齢化に関して、世界のトップを走っています。
仮にこれを解決する社会モデルを構築することができれば、世界の未来のお手本となることができます。

世界は、急速に変化しています。
人類史上最大の変化が始まっています。
グーグルのレイカールワイルは、2045年ごろまでに全く異なる人類社会となると予想しています。

世界の強烈な変化に飲み込まれる前に、自らが見たい変化に自分自身がなりましょう。

加古川市に根付いて、信頼される、加古川市民の誇りとなる新しい社会システムを構築しましょう。
私達自身の手により、子孫に誇れる新しい物語をつくりましょう。

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