合同市政報告書 令和2年第2号 表面上段振り返り。

合同市政報告書 令和2年第2号 表面上段振り返り。
 
【研修報告】
 
立命館大学の森裕之先生の公共施設の再編に関する研修を受けさせていただきました。
 
全体的に非常に有意義な研修でしたが、とりわけ以下の部分を加古川市に取り入れたいです。
 
「公共施設の再編においては以下の二つの視座を統合する必要がある。
 
一つ目は、公共施設のマネジメントである。
 
これは人口変化や財政状況の観点から、行政効率的な公共施設の再編・運営を進めるという視座である。
 
二つ目は、地域住民の自治計画である。
 
これは、公共施設を使う主体である地域住民の暮らしや経済活動の観点から、維持可能な地域社会の持続を見据えた再編・運営を進めるという視座である。
 
両視座の間には広大な領域がある。
 
その広大な領域のどのあたりで財政健全化と市民満足度の利益の調和を図るか、そこが創意工夫のしどころである。
 
その創意工夫は、場当たり的なものでは市民の理解を得ることは難しい。
 
議会や行政は、毅然としたリーダーシップを発揮すると同時に深い愛情と思想哲学が不可欠である。
 
それは「将来の計画中に定めるべき一本の街路にも、一つの小公園にも、一つの理想、一つの指導原理によって貫かれた方針がなければならない。…成功すべき都市計画は実に偉大なる人物の思想の産物であり、同時にまた現代思潮の産物ということができる」という関一の言葉にもあらわれている。
 
この関一が設計した、大阪の錦橋は中央に向かって盛り上がり舞台のような構造になっている。
 
これは多くの国民が貧しかった時代に、人間はすべてそれぞれの人生という舞台の主人公であることから誇り高く生きて欲しいという願いが込められている。
 
このように橋一つにも市民に対する深い愛情と思想哲学を込めるべきである。」