何としても生きる気でやらなあかんのや!

「通信制高校だから全日制に勝てる」(幻冬舎)を読みました。
これは相生学院高等学校という通信制高校に関する本です。
この高校はいじめや不登校などで苦しんできた子供達の可能性を引き出すことを得意としています。
彼らを粘り強く応援し、進学・就職だけでなく、テニス・ボクシング・ゴルフなどでトップレベルの成績を修めています。
同校のテニス部が創部4年目で、全国大会準優勝した際の以下の記述に感銘をうけました。

「私(同校の森理事長)は、目の前で優勝校が胴上げをしているのを見ながら、準優勝を喜んでいる生徒たちに言いたいことがありました。彼らが強豪・柳川を相手に準優勝できたことをあまりにも無邪気に喜んでいたからです。
私は激しく怒ったふりをしてこう言いました。
『君ら、準優勝、よくやったと喜んどるけど、それ喜べることと違うやろ。優勝と準優勝では順位が1つ違うだけやない。もっと決定的に違うんや。
大体、君たちが生まれてここに存在するのは、父親の何億の精子のたった一つが勝って受精したからや。
けどこの一つ以外は全て死んでしまうんや。
テニスもこれと同じや。
優勝以外は受精しなかったのと一緒。死んだのと同じ。
優勝と2位以下は生と死の違いなんや。絶対喜んでなんかおられへん。
生きるには優勝するしかない。
死ぬ気でやるとかよく言いよるけど、それより大事なんは生きる気や。
優勝せな生きられん、何としても生きる気でやらなあかんのや!』」

その5月後のインターハイで、選手達は、試合前に円陣を組んだとき、地面を踏み鳴らしながら、『俺たちは優勝するために来た!優勝以外はない!』と雄たけびを上げました。
そして、同校は勝ち進み、決勝戦で再び柳川高校と闘い、初優勝しました。

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